現在ではYoutuberのように、個人で動画コンテンツを作成し、商品・サービスを販売して利益を上げることができるようになりました。そのため今や動画マーケティングの知識は、ビジネスを成功に導く上で不可欠となっています。
この記事では動画マーケティングの基礎知識を含め、メリット・デメリットとおすすめの動画編集ツールを紹介します。初心者の方でもわかりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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1.動画マーケティングとは?
「動画マーケティング」とは、動画を使って自社商品・サービスの認知度向上に取り組むマーケティング手法です。インターネット登場初期、主な情報発信手段はテキストのみでした。そしてインターネット技術が進歩するにつれ、画像や動画が使われるようになっていきました。
また昔はインターネットの通信量に対して高額な費用が発生していました。しかし現在では通信量無制限のWi-Fiも登場しており、インターネットの通信スピードも向上しているため、動画を日常的に視聴する利用者が増えてきています。
動画広告は、文字や画像よりも圧倒的に多くの情報を短時間に伝えることができるため、商品やサービスの魅力を伝えるためのマーケティング手法としては最も効果が高いといわれています。またYoutubeを利用すれば、法人個人問わず無料で自分のチャンネルを開設でき、簡単に動画マーケティングに取り組むことが可能になっています。
2.動画マーケティングの目的について
動画マーケティングは企業のみならず、個人事業主でも取り入れやすいマーケティング方法です。
このマーケティング方法は、大きくわけると下記の目的で取り入れられることが多いとされています。
・知名度・認知度UP
・商品の宣伝・広告と、顧客の集客
・ユーザーとの信頼関係構築
・商品の販売、売り上げUP
これらについてひとつずつ解説していきます。
1.知名度・認知度UP
1つ目の目的は、知名度や認知度のUPです。
インターネットが登場する以前では動画によるマーケティングはほぼテレビが独占していました。しかしインターネットが普及した昨今、スマホで撮った動画をネットに載せられるようになったため、個人でも動画マーケティングが可能となっています。
またYoutubeやInstagramなどユーザーの多いプラットフォームに自社サービスを宣伝することで、従来よりも低コストでの知名度・認知度の向上が見込めます。さらにSNSには拡散効果があるため、1つの動画をバズらせられば想像以上の成果をあげることも可能です。
2.商品の宣伝・広告と顧客の集客
2つ目の目的は、商品の宣伝・広告と顧客の集客です。
動画マーケティングでは動画を効果的に使えるため、文字では伝わりにくいイメージや雰囲気もしっかり伝えることができます。さらに、商品を実際に使っているシーンも動画で伝えられるため、動画の視聴者は、実際に自分が購入して使っているイメージを持ちやすくなります。
その結果、より多い情報量を伝えながらユーザーに興味を持たせやすくなり、集客効果がUPします。
3.ユーザーとの信頼関係構築
3つ目の目的は、ユーザーとの信頼関係構築です。
動画マーケティングでは、商品を宣伝・販売することを目的として動画を作成するだけではありません。商品の使い方、商品に対する疑問の回答、実際に商品を使っている人へのインタビューなど、様々なものを動画としてユーザーに発信することができます。
その結果、動画の視聴者から「この会社の商品なら信頼できそうだ」という評価をもらいやすくなります。
4.商品の販売・売り上げUP
4つ目の目的は、商品の販売・売り上げUPです。
前述のとおり、動画は文字や画像よりも情報量が多いため、商品やサービスを紹介するのにはとても効果的です。わかりやすく魅力的な動画はユーザーの興味を引き付けやすいため、テキストの宣伝に比べて売り上げUPが見込めます。
3.動画マーケティングのメリット
動画マーケティングのメリットをまとめると下記のとおりです。
・無料からはじめられる
・文字よりも情報量が多い
・SNSでの拡散効果が期待できる
・ブランディング効果がある
これらのメリットについて一つずつ解説していきます。
1.無料からはじめられる
1つ目のメリットは、無料からはじめられるという点です。
もちろん動画を撮影する機材などは必要ですが、スマホの画質は年々良くなっているため、機材が揃っていない場合はスマホを活用してみるといいでしょう。後述していますが、動画編集ツールも無料のものがありますし、動画をアップロードできるサイトもYoutubeやInstagram、Twitterなど、無料のプラットフォームは複数あります。
各プラットフォームでは有料の広告枠を提供している場合もありますが、基本的には無料で利用が可能です。こういったものを上手く利用することで、動画マーケティングを低コストで始めることができます。
2.文字よりも情報量が多い
2つ目のメリットは、情報量が多い点です。
繰り返しになりますが、動画は文字や画像よりも伝えられる情報量が多いです。文字や画像では伝わりにくい、商品の実際の色や見た目も、動画であれば色々な角度から見せることができます。また、商品を魅力的に伝える際、動画であれば効果的なBGMやナレーションを挿入したり編集方法をこだわるなどして、伝わりやすく印象的な宣伝が可能です。
3.SNSでの拡散効果が期待できる
3つ目のメリットは、SNSでの拡散効果が期待できる点です。
各プラットフォームでは、動画をシェアする機能がついています。有名な例でいえば『PPAP』で有名なピコ太郎さんは、世界的トップアーティストのジャスティンビーバーがSNSで彼の動画を共有したことがきっかけで、一気に世界的な有名人となりました。
このように、現代ではインターネットという場所を通じて、大規模な情報の拡散が起こせる可能性が高くなっています。一つの動画をバズらせることで、予想を上回る効果が出すこともあるでしょう。
4.ブランディング効果がある
4つ目のメリットは、ブランディング効果がある点です。
動画マーケティング自体は、実行するだけでブランディング効果があります。たとえば、Youtubeに自社の専用アカウントを持っているだけで、それ自体が名刺代わりとなります。視聴回数やチャンネル登録者数が増えていけば、新規ユーザーから「視聴回数が多いからすごい」、「チャンネル登録者数が多いから信用できる」といった評価をもらえる可能性があります。
このように動画によるコンテンツを持つことで、自社のブランディングを行うことができます。
4.動画マーケティングのデメリット
メリットだけでなく、デメリットについても理解しておきましょう。
動画マーケティングのデメリットをまとめると下記のようなものがあります。
・動画作成に時間がかかる
・企画・撮影・編集などでコストがかかる場合がある
・最後まで視聴されない可能性がある
これらのデメリットについて一つずつ解説していきます。
1.動画作成に時間がかかる場合がある
1つ目のデメリットは、動画の作成に時間がかかる点です。
動画クオリティにもよりますが、動画を作成するにあたり、企画・構成から撮影、編集などにある程度の時間がかかるため、完成までに時間がかかることがあります。文字や画像を使ったマーケティングよりも、コンテンツの作成に時間がかかるでしょう。
2.企画・撮影・編集などでコストがかかる場合がある
2つ目のデメリットは、コストがかかる場合がある点です。
動画マーケティング自体は無料ではじめることができますが、動画の企画・撮影・編集を外注する場合はある程度のコストがかかります。自主制作であればコストを減らすことは可能ですが、やはりプロに外注した場合と比べてクオリティが下がることは否めないでしょう。
3.最後まで視聴されない可能性がある
3つ目のデメリットは、最後まで視聴されない可能性がある点です。
動画マーケティングの弱点は、最後まで視聴されないことがある点です。冒頭の3〜5秒程度で視聴者の心を掴むことが大切といわれるため、まず視聴者を引きつけ、かつ最後まで視聴してもらえる動画を制作する必要があります。
サービス紹介前に視聴者が視聴を止めてしまっては宣伝にならないため、構成案はよく考える必要があります。
5.動画マーケティングの手順
動画マーケティングの一連の流れは下記のとおりです。
1.顧客の選定をする
2.動画の構成を作成する
3.動画を撮影・編集する
4.動画を公開する
5.解析・分析・改善をおこなう
これらのステップについて一つずつ解説します。
1.顧客の選定をする
動画マーケティングをはじめる前にやるべきこととして「顧客の選定」があります。
他のマーケティング術と同様に、動画マーケティングでも潜在顧客のイメージ像を固めておくことが大切です。
・年齢
・性別
・職種
・所得
・世帯規模
・居住地
・ターゲットの欲求、悩み
上記の項目を詳細に設定し、どんな動画コンテンツを作成するかを決める指標とします。また実際の顧客層は想定のターゲットと異なる場合もよくあることです。結果を見ながら、都度最適なマーケティング方法に改善していくように心がけましょう。
2.動画の構成を作成する
顧客の選定ができたら動画の構成を作成します。
動画の内容にもよりますが、前述のとおり動画は最後まで視聴されない可能性があるため、最初の掴みの部分をよく考える必要があります。たとえばYoutubeで再生数が伸びている動画を見ると、下記のような特徴があります。
・見所を最初にダイジェストで紹介する
・最初に結論をいう
・続きが見たくなるようなフックを入れる
プラットフォームによっては解析ツールが利用できるため、動画のどの部分で視聴者が離脱したかを視覚的に知ることができます。それらのデータを見ながら構成案についてもブラッシュアップしていきましょう。
3.動画を撮影・編集する
構成案ができたらいよいよ撮影をおこないます。
現在ではスマホカメラでも十分な画質で撮影できるため、機材が揃っていない場合はスマホのみでの撮影でも問題ありません。しかし動画のクオリティに直結するため、予算に余裕がある場合は外注することも考えましょう。動画の撮影が終わったら編集をおこないます。編集についても自分で行う方法と、外注する方法があります。
無料で利用できる動画編集ソフトは後述していますので、自分で編集する場合の参考にしてください。
4.動画を公開する
動画が完成したら次はアップロードです。動画コンテンツは基本的にあとで削除したり、再アップロードすることが可能です。ですので完璧を求めすぎず、完成した動画コンテンツから都度アップロードしていきましょう。
5.解析・分析・改善をおこなう
動画コンテンツはアップロードした後も解析・分析することが大切です。
プラットフォームにもよりますが、たとえばYoutubeでは『Youtube Studio』というクリエイター向けの専用ツールが無料で提供されています。その中にアナリティクスがあり、動画ごとの視聴回数、視聴された時間帯、離脱箇所、新規視聴者数、性別、年齢層、居住エリアなどを事細かにデータとして表示してくれます。
そのデータをもとに動画を改善することで、より効果的な動画コンテンツを作成でき、効果的なマーケティングを行うことができるようになります。
6.動画マーケティングで使える動画作成ツール
最後に動画マーケティングで使える有名な動画編集ソフトをピックアップしてご紹介します。
1.【Adobe】Premiere Elements
1つ目は、Adobeが提供している『Premiere Elements』です。
Premiere Elementsは買い切り型の動画編集ソフトで、価格は17,800円です。Windows、Macのどちらにも対応しているソフトです。直感的に使用でき、簡単に高品質な動画を作成することができるため、初心者に人気のソフトとなっています。
はじめて動画編集をする人などにおすすめのソフトです。
2.【Adobe】Premiere Pro
2つ目は、Adobeが提供している『Premiere Pro』です。
前述の『Premiere Elements』が初心者向けであれば、『Premiere Pro』はプロ向けといった感じです。Windows、Macのどちらにも対応しているソフトです。動画編集において「Premiere Proでできないことはない」と言われているほど高性能・多機能な動画編集ソフトです。
機能が多いぶん扱い慣れるまでに時間がかかりますが、映画編集者やトップYouTuberのHIKAKINさんなど、有名クリエイターが使っていることでも有名です。価格は月額制で26,160円/年、もしくは2,480円/月となっており、継続課金である点には注意しましょう。
長期的な目線でクオリティの高い動画を作るのであれば『Premiere Elements』よりも『Premiere Pro』をおすすめします。
3.【Apple】iMovie
3つ目は、Macに最初から入っている無料動画編集ソフト『iMovie』です。
Macにデフォルトで入っており、感覚的に動画を編集することができるため、Youtuberのなかでも『iMovie』を使って動画編集しアップロードしている人も多いです。ただし、文字テロップやエフェクトの種類などが限られており、前述の『Premiere Pro』などと比べると機能面では劣ります。
機能に物足りなさを感じる場合は、『iMovie』をベースにしたプロ向けの編集ソフトである『Final Cut Pro X』を利用しましょう。
4.【Apple】Final Cut Pro X
4つ目は、Appleが提供する『Final Cut Pro X』です。こちらはMacの専用ソフトとなっています。価格は買い切りで36,800円となっています。
基本的な動画編集から、多彩なエフェクト、カラー補正、360度動画の編集、Youtube用への書き出し、テロップ編集の機能がついています。トップYoutuberの釣りよかさんなどが使っていることで有名な動画編集ソフトで、ある程度の編集なら問題なく行えます。
ただし、映画のようなダイナミックで複雑な編集をする場合には前述の『Premiere Pro』がおすすめです。また、一般的に企業で利用されているソフトも『Premiere Pro』のため、他社とのやりとりで互換性の面を考えると『Premiere Pro』の方が使い勝手がよくなります。
ただし、『Premiere Pro』は月額(もしくは年額)の継続課金なのに対し、『Final Cut Pro X』は買い切りというメリットがあります。個人でハイクオリティな動画を作成する場合や、やりとりのある会社が『Final Cut Pro X』を使っている場合におすすめです。
5.【Corel Corporation】Video Studio
5つ目は、コーラル株式会社が提供している『Video Studio』です。
価格は買い切りで『Video Studio Pro』が13,824円、『Video Studio Ultimate』が18,144円です。こちらはWindowsの専用ソフトとなっています。ここまで紹介したAdobeのソフトやAppleのソフトと比べると安い価格となっていますが、動画編集ソフトできる基本的なことに関しては問題なく可能です。
編集機能としては初級者向け〜中級者向けとされており、よりハイクオリティな動画編集を求めるようになった場合は『Premiere Pro』などへの買い替えが必要とされています。また、動画編集ソフトとしては『Premiere Pro』や『Final Cut Pro X』の方が知名度が高いため、他社と協力して動画編集を行う場合は互換性に注意する必要があります。
無料でのお試し版もあるため、一度利用してから購入を検討するのもいいでしょう。
まとめ
動画マーケティングはその名前のとおり、動画コンテンツを中心として潜在顧客の集客や商品・サービスの販売をおこなうマーケティング手法です。
インターネットがメジャーになる前は動画による企業活動はテレビが独占していましたが、現在ではYoutubeのように無料で利用でき、しかもアクティブユーザーが多いプラットフォームが一般に開放されています。
そのため、個人でも企業でも気軽に自社のチャンネル・番組を持つことできます。5Gによるインターネット環境の改善によりこれから動画マーケティングを取り入れていく企業は間違いなく増えていくでしょう。
動画コンテンツは何がヒットするかわからないため、まずは無料のプラットフォームや動画編集ツールを使い、低予算で小さくはじめてみましょう!