TCFDとは、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task force on Climate-related Financial Disclosure)を意味する言葉。気候変動についての対策を検討するために2015年に設立された組織のこと。
各企業の財務諸表に表れないようなリスクが気候変動により表れ、金融システム全体に悪影響を及ぼすことを防ぐために設立された。主要25か国・地域の中央銀行、金融監督当局、財務省などが参加する金融安定理事会(FSB)が主体となってTCFDの設立を手がけた。
2017年6月には、企業や金融機関に対して、対策や財務情報を開示することを推奨する報告書(TCFD 提言)を発表している。
TCFDでは主に以下の内容について開示することを企業・金融機関に推奨している。
◆ガバナンス
気候関連のリスクと機会についての、社内での検討・評価・監視体制
◆戦略
気候関連のリスクと機会について、その会社に短期・長期的にどのような影響があり、それに対してどのような戦略をたてているか
◆リスク管理
気候関連のリスクについて、具体的にどのように識別・評価・管理しているかというプロセス
◆指標と目標
気候関連のリスクと機会について、どのような指標を用いて目標達成を管理しているか
【TCFD】
読み方:てぃーしーえふでぃー、たすくふぉーすおんくらいめーとりれーてぃっどふぁいなんしゃるでぃすくろーじゃー
英語:Task force on Climate-related Financial Disclosure
例文
(1)経済産業省によると、2021年9月30日時点でTCFD賛同者は世界2,529機関(+1,096)、日本509(+203)機関があります。
(2)日本でも10月に「TCFDサミット2021」が開催されました。