SWOTとは、企業のマーケティング戦略を策定するために用いられるフレームワークの1つです。自社にとっての市場進出のチャンスを見つけるために、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの観点から分析する手法です。自社の目標達成にとって好ましい現状・好ましくない現状と、それが会社の内部にあるものか外部にあるものかという2つの軸から状況を整理していきます。

経営学者のヘンリー・ミンツバーグが提唱した理論をきっかけに、ケネス・R・アンドルーズが完成させたと言われているフレームワークです。

マーケティング戦略策定は、「環境分析→戦略立案→具体的な行動計画」というステップで行われ、SWOT分析はその中の「環境分析」を行うために用いられます。

 

分析の手順

①外部環境(機会・脅威)の分析

最初は外部分析から行います。企業の強みや弱みは外部環境によって大きく変わるため、まずは自社でコントロールできない社外の環境を分析します。

②内部環境(強み・弱み)の分析

自社でコントロールできるものを分析します。競合と比べて特に強い、弱い部分はどこかを分析します。

③分析結果をもとに戦略を立案する(クロスSWOT分析)

外部・内部の環境が分析できたら、次はその情報を以下のように組み合わせて戦略を考えていきます。

強み×機会
自社の強みを活かせる市場のチャンスを探す

強み×脅威
市場の脅威を少なくする、あるいは機会に変えられるような自社の強みを探す

弱み×機会
市場の機会に対して弱みを軽減したり強みに変える方法を考える

弱み×脅威
予想される脅威に対して、弱みとなる事業やサービスの改善策を考える

 

具体的な分析内容

強み(Strength)・弱み(Weakness)

自社の目標達成にとってプラス・マイナスになる要因で、社内にあるものです。

分析項目

・資源
・サービス、製品
・販売、マーケティング
・技術、ノウハウ
・システム
・インフラ
・マネージメント
・価格
・輸送時間、方法
・ブランド力
・人材、組織
・設備、資産
・企業理念、企業風土や文化

機会(Opportunity)・脅威(Threat)

自社の目標達成にとってプラス・マイナスになる要因で、社外にあるものです。

分析項目
・政治、法律
・市場トレンド
・社会、経済状況
・株主の期待
・科学技術
・競合他社の動き

 

SWOT分析の実例

ここではSWOT分析の実例として、ユニクロを取り上げて説明します。

強み(Strength)
・低価格、高品質の商品生産システム

弱み(Weakness)
・EC事業における売上の割合の低さ

機会(Opportunity)
・EC市場の巨大化

脅威(Threat)
・綿の生産に関するウイグル人の強制労働問題

 

 

【SWOT】

読み方:すうぉっと

英語:SWOT

例文
(1)SWOT分析は企業活動だけでなく、個人の面接対策などにも応用することができます。
(2)SWOT分析で知ることができる強みや脅威は、あくまでも主観的な考えであるということに留意が必要です。

 

 

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