サイト運営やSEO対策をしていると「被リンク」という言葉を目にすることがあると思います。被リンクはSEO対策における「内部対策」と「外部対策」のうち、外部対策にあたります。

被リンクの獲得数は検索エンジンからの評価に直結するものの、自分で能動的に集めることができません。しかし、これからWEBサイトを運営したり、SEO対策を担当するのであれば「被リンク」についての中身は確実に知っておく必要があります。

今回の記事では、この「被リンク」についての意味や重要性、効果的な集め方について初心者でもわかりやすく解説します。今後のSEO対策に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

1.「被リンク」とは?

「被リンク」とは、外部サイトから自分のサイトに送られるリンクのことを指します。たとえば、自分のサイトページURLが他人のサイトのコンテンツ内に貼られた場合、これは「1つのリンクを獲得した」ということになります。

こんな風に外部サイトに自分のサイトページURLが紹介され、大量の被リンクを獲得できるようになれば、検索エンジンが「このページ(被リンクを獲得しているページ)は人気がある」という評価を行います。その評価によって検索上位を獲得できるようになるため、SEO対策の一つとして多くのサイト管理者が被リンク集めの対策に取り組んでいます。

 

被リンクが評価される仕組み

SEO対策において重要になるのは、検索エンジンであるGoogle側からの評価です。

GoogleではSEOの評価における明確な基準は公表していませんが、「Googleが掲げる10の事実」というガイドラインのような記事の中で下記のように明記しています。

◆ウェブ上の民主主義は機能する
Google検索では、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としています。Googleでは、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。このPageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているのかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。引用:Google について | Google – Google(https://www.google.com/about/philosophy.html?hl=ja)

上記のように「他人に紹介されている」=「他人に投票されている」と解釈されるため、検索上位を目指すうえで被リンクは重要になります。しかし、ここまでの解説を見ても分かるとおり、被リンクは自分ではなく他人に依存するものであるため、自分で自由にコントロールできるものではありません。

とはいえ、被リンクの重要性を理解したうえで可能な限り被リンクを集める努力をすることは、SEO対策として重要な要素の一つとなります。

 

2.SEO対策における被リンクの重要性について

続いてSEO対策における被リンクの重要性について、もう少し深く紹介します。「なぜ被リンクが重要なのか?」を理解することで、被リンクを集めるための対策をする動機付けにもなるため、よく理解しておきましょう。

 

1.被リンク自体がSEO評価の対象となる

1つ目は、被リンク自体がSEOの評価に直結するという点です。

紹介したとおり、被リンクは外部サイトからの「投票」です。Googleでは「ウェブ上の民主主義は機能する」という指針のもと、多くの投票を集めるサイトを高く評価します。ここで重要なのは「どこから投票をもらうのか?」ということです。

たとえば、そのサイト自体が評価されている高品質なサイトから被リンクをもらう方が、作っても間もないサイトから被リンクをもらうより、高いSEO対策効果があります。また、1つのサイトから大量の被リンクをもらうより、多くのサイトから1つの被リンクをもらう方が高いSEO対策効果が得られます。

昔は、被リンクの売買など悪質な行為がおこなわれ、それによって検索上位を獲得できていた時代がありました。しかし、現在では検索エンジンのアップデートにより、そういった被リンク集めは効果を出せなくなりました。現在は、他人からの確かな評価を地道に集めることが必要です。

 

2.クローラーが巡回しやすくなる

2つ目は、被リンクが多いとクローラーが巡回しやすくなるという点です。

クローラーとは、WEBサイトのページを巡回してページの情報を検索エンジンのデータベースに登録するロボットのことを指します。Googleのアルゴリズムは、このクローラーが集めた情報を元としてアルゴリズムに則り検索順位を決めています。つまり、検索上位を獲得するには自分のサイトにクローラーが頻繁に巡回し、情報を把握してもらうことが大切になるのです。

そして被リンクが多いサイトでは、被リンクからクローラーが頻繁に巡回する可能性が高くなるため、その分検索上位を獲得しやすいというメリットもあります。

 

3.WEBサイト全体の評価(ドメインパワー)が上がる

3つ目は、WEBサイト全体の評価が上がる点です。

紹介してきたとおり、被リンクを獲得することは検索エンジンからの評価が上がることを意味します。被リンクされたページも評価されますが、被リンクが多ければサイトドメイン自体の評価が上がります。

サイトドメインの全体の評価を「ドメインパワー」と言いますが、ドメインパワーが上がると1つのコンテンツだけではなく、他のコンテンツも検索上位を獲得しやすくなります。つまり、1つのコンテンツだけではなく「この”WEBサイト”は、質が高い」という評価を受けることで、発信する情報が全て高い評価を受けるようになるということです。

ドメインパワーが強くなると、自然とアクセスが集まるようになるため、被リンクを集めることの価値としては非常に高くなります。

 

3.SEO対策効果が高い良質な被リンクとは?

勘違いしてはいけないのが「被リンクであればなんでもいい」というわけではない点です。

極端な話をすると、適当にサイトを立ち上げたり、SNSのアカウントを作って、適当に被リンクで検索上位を目指したいサイトのURLを大量に貼ったとします。これで形としては「被リンクを獲得した」ことになります。しかし、このように自作自演のような被リンクは「質の低い被リンク」と見抜かれるため、逆にSEOに悪影響を及ぼすことがあります。

一方で、SEO対策効果が高い「良質な被リンク」とは、被リンクを受けているサイト自体のコンテンツの質が高い場合などを指します。最も効果が高いのは、紹介されるサイトと、紹介してくれたサイトのどちらともコンテンツの質が高い場合です。このように、「この情報を知りたいなら〇〇を見るとわかりやすいですよ」と大手サイトなどに紹介される被リンクを「良質な被リンク」と呼びます。

被リンクを集める場合は、このような「良質な被リンク」を集めることを意識しましょう。

 

4.SEO対策でやってはいけない被リンクの集め方

続いて、やってはいけない被リンクの集め方について紹介します。
前述の「良質な被リンク」に対して「悪質な被リンク」となり、ペナルティが発生することがあるため注意しましょう。

 

1.広告からの被リンク

広告などを使って被リンクを集めることは、被リンクの売買とみなされることがあります。ただし、広告に自分のサイトを紹介するURLを貼ることもあると思います。その場合は、PageRankを”転送しない”設定になっている広告を利用しましょう。

「PageRank」とは、ウェブページの重要度を決定するためのアルゴリズムです。このPageRankが”転送される”設定になっている広告を利用した場合「広告で被リンクを購入した」と見なされる可能性があります。

また広告を目的とした記事や、他のサイトに配布されるプレスリリース内のアンカーテキストの被リンクもペナルティの対象になるため注意しましょう。

 

2.過剰な被リンクや無意味な被リンク

過剰な被リンクや、不自然な無意味な被リンクもペナルティの対象となります。

被リンクの獲得を目的とした意味のないページや、不自然に大量の被リンクを貼る方法などは見抜かれるようになっており、効果がないうえペナリティを受けるので絶対にやめましょう。

 

3.故意的な被リンク集め

これもひと昔前までSEO業者がやっていた手法ですが、業者が集めたブロガーなどに特定のサイトの被リンクを紹介する手口です。被リンクを集めたいサイトの運営者は、SEO業者にお金を支払って被リンクを集めます。

現在ではこの手法で被リンクを集めても「不自然」と見抜かれペナルティの対象となります。

 

4.自動的に被リンクを集めるツールを使う

人為的で不自然な被リンク集めに加えて、自動ツールなどを使った被リンク集めもSEO対策には効果がありません。現在のGoogleでは機械を使った被リンク集めは、すぐに不正を見抜かれます。

 

5.被リンクを隠して設置する

その他の被リンクを集める方法として、「隠しリンク」があります。

・フォントサイズを0にして設置する
・テキストを白にして見えなくする
・小さな文字(.や-)にリンクを隠して設置する

このような被リンクの設置は、ユーザーからは見抜けなくても、Google側からはすぐに見抜かれペナルティの対象となります。

 

6.スパムコメントなどからの被リンク

ブログなどで、URLが記載されたスパムコメントを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

自動コメントツールなどを使い、他人のブログなどに自分のサイトURLを配布するような形で貼り付けることで被リンクを集める方法です。このような方法もSEO対策としては効果がありません。

悪質なため、逆にペナルティを受ける可能性の方が高いので絶対にやめましょう。

 

5.SEO対策で効果的な被リンクの集め方

ではどうすれば良いのかというと、地道に着実に被リンクを集めていくことが大切です。
続いては効果的で質の高い被リンクの集め方についての知識を紹介します。

 

1.良質なコンテンツで「ナチュラルリンク」を集めよう

SEO対策に効果的な被リンクは「ナチュラルリンク」のみです。

ナチュラルリンクとは、文字のまま「自然に集まった被リンク」のことを指します。Googleでも下記のように明記しています。

自分のサイトに他のサイトから高品質で関連性の高いリンクを作ってもらうには、インターネット コミュニティで自然に人気を得られるような、関連性の高い独自のコンテンツを作成するのが最も効果的な方法です。良質なコンテンツを作成すると、それが利益につながります。リンクは編集者による人気投票のようなもので、役に立つコンテンツを多く提供するほど、そうしたコンテンツが自サイトのユーザーにとって有益だと気付く人が増え、そのサイト コンテンツへのリンクを設定してもらえる可能性が高くなります。

引用:リンク プログラム | Google 検索セントラル | Google Developers

上記のように、一番効果がある方法は、自分のサイトで良質なコンテンツを作り、自然な形で他サイトで紹介されるという方法です。

 

2.SNSを有効活用しよう

被リンクを集めるために能動的に活用できるのがSNSです。

Twitter、Facebook、Instagramのようなユーザー数が多く拡散力のあるSNSを使って、良質なコンテンツを発信することで、効率的に被リンクを集めることができる可能性があります。

怪しい方法や業者を使ってペナルティを受けるリスクを背負わなくても、SNSをうまく活用できれば効果的な被リンク集めができます。

 

3.1つのサイトだけではなく複数のサイトから集めよう

被リンクは1つだけのサイトから集めるよりも、複数のサイトから集めた方がより高いSEO効果があります。

そのため、SNSでの発信などは習慣化して継続的に行いましょう。また、機会があれば積極的に別ジャンルのサイトと関わることをおすすめします。

 

6.被リンクの獲得状況チェックツール

自分がどのくらい被リンクを集めているのかを確認するツールとして、『Googleサーチコンソール』が有名です。WEBサイトを運営している方であれば、必須のツールといっても過言ではないツールですが、無料で使えるため未導入なのであれば今すぐ導入しましょう。

GoogleサーチコンソールとWEBサイトを紐付けたあとは、「リンク」というメニューの「外部リンク」という箇所をクリックしてみましょう。すると、サイトが獲得している外部リンク(被リンク)が表示されます。

また「以前のツールとレポート」と書かれた項目から「クロールの統計情報」をクリックしてみると、自分のサイトのクロール状況を確認できます。前述したとおり、被リンクが多いサイトはクローラーの巡回が頻繁におこなわれます。

もしある程度被リンクを獲得できているのに、クローラーが巡回していないのであれば、検索エンジンに登録されていないことを意味します。そのため、被リンクの数と合わせて、クロールの統計情報を確認し、良質な被リンクを獲得できているかどうかの指標としましょう。

 

7.悪質・低品質なサイトからの被リンクを削除する方法

最後に、悪質・低品質なサイトから被リンクをもらった場合の削除方法について解説します。意図せず悪質・低品質なサイトから被リンクをもらうと、自分のサイトの評価が下がるどころかペナルティを受ける場合もあるため注意が必要です。

 

1.悪質・低品質なサイトとは?

悪質・低品質なサイトの例としては下記のようなものがあります。

・SEOを狙った相互リンク目的のサイト
・自分のサイトと関連性がまったくないサイト
・隠しリンクを使った被リンクを使用しているサイト
・コピーコンテンツなど低品質なサイトからの被リンク

紹介したように、被リンクとして効果があるのはあくまでも「ナチュラルリンク」のみです。「なんだか不自然な被リンクだ」と感じた場合は、次に紹介する方法で被リンクを削除・否認しましょう。

 

2.対策1:サイト運営者に削除依頼を出す

1つ目の方法は、サイト運営者に削除依頼を出す方法です。

ホームページの運営者情報や問い合わせフォームから、削除して欲しい被リンクについての詳細について連絡します。ただし、悪質なサイトの場合、連絡先や問い合わせフォームがない場合があり、連絡がつかないことがあります。

また、連絡ができたとしても反応しないことがあるため、もしそういった場合は、Googleサーチコンソールで「リンクの否認」をおこないましょう。

 

3.対策2:Googleサーチコンソールで「リンクの否認」をする

前述のとおり、GoogleサートコンソールとWEBサイトを紐づけていれば、メニューの「リンク」から「外部リンク」をクリックすることで被リンクの状況を確認できます。

「上位のリンク元サイト」なども調べることができ、手動で被リンクの容認や削除をおこなうことができます。不自然だと感じた場合は、Googleサーチコンソールから被リンクの削除・否認をおこないましょう。

 

8.まとめ

被リンクは検索エンジンから評価を受けるための指標として重要な要素となる一方で、自分で意図的に集めることは難しいものです。売買などによって集めた被リンクはペナルティの対象となるので、あくまでも自然な形で被リンクを集める努力をしましょう。能動的にできることは「良質なコンテンツを作り、SNSなどで発信すること」であり、これが被リンクにおけるSEO対策となります。

地道な作業かもしれませんが、だからこそしっかりと実践したサイトが報われるという仕組みとなっています。ドメインパワーが強くなれば発信するコンテンツの評価が全体的に上がるため、コツコツと良質なコンテンツを作っていきましょう。

 

◆探すのにあまり時間や手間をかけられない方や、依頼をお急ぎの方はお気軽にコンペルの専門コンサルタントにご相談ください。もちろん無料で利用できます。

 

コンペルの使い方

■ Step1.まずはメールかお電話でお問い合わせください

お急ぎの方はお電話ください
03-6380-1099
(営業時間:平日10時~18時)

簡単1分!一括見積もり依頼

Step2.専門のコンサルタントが内容を確認・ヒアリングします

追加で確認事項が必要な場合、こちらからご連絡して内容をヒアリングさせていただきます。(所要時間は5~10分程度)

ご要望やご相談内容をもとに貴社に最適なおすすめできる企業様を無料でご紹介します。ヒアリング内容は信頼できる発注先企業様に共有しますので、この後の商談もスムーズに進めることができます。

Step3.おすすめの発注先会社から貴社に連絡がきます

ご要望に合わせますが、基本的に3~5社の会社からご連絡がいきます。その中に、もしもご満足いく会社がなかった場合、お客様が納得いくまで発注先を探しますのでご遠慮なくご相談ください。
見積もりが欲しい場合は、一度に見積りがそろいますので、比較検討もしやすいかと思います。

おすすめの記事