インターネットが発達している現在、「IT」という言葉を頻繁に耳にすることが多いと思います。身の回りのあらゆるものにIT技術が活用されていて、今後もさらなる成長が見込める業界というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。しかし、一口にIT業界といっても、事業領域は多岐に渡り、よくわからないですよね。

IT業界で働くことを目指している方は、現状や将来性、仕事内容などを理解しておきたいはず!そんなあなたのために、この記事では、IT業界の現状や将来性から、代表的な技術、仕事内容まで分かりやすく紹介していきます。ぜひ転職活動や業界研究の参考にしてみてください!

1.IT業界とは?

IT業界とは、英語「Information Technology」の略称で、情報技術を活用したサービスを扱う業界です。パソコン・インターネットの普及や、コロナウイルスの感染拡大によるインターネットサービスの需要により、業績が伸びている業界です。変化の激しいIT業界では、新たな技術が登場し続けており、将来性が期待できる業界のひとつと言えるでしょう。

2.IT業界の現状と将来性

市場規模

IT業界の2020年市場規模は、28兆2155億円です。(IDC JapanのIT業界市場規模予測レポートより)業績が好調といわれているゲーム業界の約5倍の市場規模を有しています。今後も市場拡大が予想される、将来性の高い業界だと言えるでしょう。

現状

IT業界では、テレワークでの勤務も可能で、柔軟な働き方ができます。平均年収も他業界と比べて比較的高く、高水準だと言われています。

一方で、IT市場が急成長したことにより、人材不足が問題になっています。次々に開発される新たな技術に対応できるエンジニアが不足している状態です。最先端技術に対応できるハイレベルなエンジニアの確保が今後の課題です。

動向

IT業界は、今後も拡大し続けることが予想できます。成長に伴って人材を確保し、新たな技術に対応していくことが必要になってきます。

3.押さえておきたい!IT業界の代表的な5つの技術

変化の激しいIT業界では、次々に新たな技術が開発されています。今回は、今注目されている5つの技術を解説します。

①IoT

IoTとは、英語「Internet of Things 」の略称で、日本語では「モノのインターネット」という意味です。従来インターネットに接続されていなかったさまざまなものを、ネットワークを通じてクラウドやサービスに接続され、相互に情報交換をする仕組みです。

例:ペットカメラ(飼い主が留守の間のペットの様子をカメラで確認する機能)、スマートリモコン(遠隔でエアコンなどの家電の電源をオン・オフにできる機能)など

②クラウド

ユーザーがサーバーやソフトウェアを持っていなくても、インターネットを通してサービスを利用できることです。SaaS(ソフトウェアの提供)、PaaS(開発環境の提供)、IaaS(サーバの提供)などが代表的なクラウドです。

例:Gmail(SaaS)、Docker(PaaS)、GMOクラウドALTUS、AWS(IaaS)など

③AI

AIとは、人工知能のことです。人間の知能的な活動をコンピュータプログラムで再現したものです。

例:自動車の自動運転技術、医療の自動問診システム、製造業の不良品検知機能など

④VR・AR

◆VR

VRとは、英語「Virtual Reality」の略称で、仮想現実のことです。VRゴーグルやデバイスを装着することによって、360度に広がる仮想空間を体験できます。

例:エンタメ(ゲーム)、広告(体験型広告)、教育(世界遺産などの見学)、医療(手術方法の共有)、不動産(内見)など

◆AR

ARとは、英語「Augmented Reaity」の略称で、拡張現実のことです。スマートフォンやARゴーグルなどのデバイスを利用することで、実在する景色にバーチャルの視覚情報を重ねて表示し、現実世界を拡張する技術です。

例:ポケモンGO、家具・家電シュミレーション(部屋に実物大の3DモデルをARで表示)、MAPの道案内、災害・防災シミュレーションなど

⑤DX

DXとは、英語「Digital Transformation」の略称で、デジタル革新という意味です。AI・IoT・ビックデータなどの技術を活用して、業務プロセスを改善することや、新しいビジネスやサービスを作ることなど、新たなビジネスモデルを創出する活動のことです。

例:無人決済システム、コールセンターの自動音声システム、書籍のデジタル化など

4.IT業界の分類

IT業界は幅広く、提供しているサービスや商品によって仕事内容は大きく変わります。今回はIT業界を5つに分け、各分類のサービスや仕事内容、現状などを紹介していきます。

インターネット・WEB業界

◆仕事内容

WEBサービスの開発やWEBサイトの構築を行います。主にECサイト構築、インターネット広告やメディアによる集客支援など業務は多岐に渡ります。

◆現状

キャッシュ化や新型コロナウイルスの流行に伴い、市場はさらに拡大しています。今後も成長していく見込みのある業界です。

◆特徴

年齢よりもスキルを重視します。プログラミングができれば活躍できる業界です。

◆代表企業

Google・Yahoo!・Amazon・楽天・Twitterなど

ソフトウェア業界

◆仕事内容

パソコンやスマートフォンなどを利用して操作する、アプリケーションやソフトウェア開発を行います。取引相手のオーダーに合わせた個別のソフトウェアを開発する場合や、自社でパッケージを開発して複数の企業に売り出す場合もあります。

◆現状

クラウド化の拡大や、ビックデータ解析に着手する企業も多いので、需要が高まっている業界です。

◆特徴

エンジニアの需要が高い業界です。スキルがあれば、年齢や経歴に関係なく、若手でも活躍することができます。

◆代表企業

Microsoft・オービック・日本オラクルなど

ハードウェア業界

◆仕事内容

電子機器の開発・製造・販売を行います。商品はパソコンやスマートフォン、プリンター、家電、ゲームなど幅広く、形のある製品を取り扱っています。

◆現状

IoTのニーズ拡大に伴い、トレンドになっている業界です。ハードウェアの開発だけで生き残るのは困難であるため、新たな付加価値を付けた製品開発が必要です。

◆特徴

市場は大手企業が独占しています。

◆代表企業

Apple・SONY・Panasonic・NECなど

情報処理サービス業界

◆仕事内容

企業の依頼を受け、データ収集から加工、解析、計算処理などを行います。SIerが属している業界で、ITシステムのコンサルティングから設計、開発、運用・保守まで一貫して業務を請け負います。

◆現状

DX化やビックデータの活用によって、今後さらに成長していく可能性がある業界です。

◆特徴

エンジニアとしての知識が必須となります。就業時間や雇用形態など、柔軟な働き方ができます。

◆代表企業

富士通・NTTデータ・伊藤忠テクノソリューションズ・野村総合研究所

通信インフラ業界

◆仕事内容

インターネット回線や電話のインフラ構築を行います。固定回線をはじめとするスマートフォンなどの通信やWi-Fiの無線回線、海底ケーブルや衛星を使った回線など、ネットワーク環境を支えている業界です。

◆現状

通信インフラは欠かせないため、今後も安定感のある業界です。

◆特徴

若手からベテランまで、幅広い層が働いています。キャリアを築きやすく、成長が見込めます。

◆代表企業

NTTドコモ・Softbank・KDDI・NTTデータ

5.まとめ

本記事では、IT業界の現状や将来性から、代表的な技術、そして5つに分類して仕事内容などを細かく解説しました。将来性が見込める業界である一方で、人材不足であるため、スキルを身に着けることができれば年齢に関係なく活躍できるでしょう。収入も比較的高水準で、柔軟な働き方ができるという点が魅力だと思います。自身の適性とも合わせて考え、ぜひ転職や就職活動の参考にしてみてください!

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