アップセルとは、既存顧客への提案力を高めることで売上拡大を目指す重要な営業手法です。

近年、限られた営業リソースで効率よく成果を上げるために、営業代行業者の活用が注目されています。

代行業者選びや報酬体系の違いを理解し、最適なパートナーを見つけることは、成功につながる重要な要素です。

そこで今回は、アップセルの具体的な内容や、営業効率を上げる代行業者の選び方と報酬相場を徹底解説しますので、ぜひ参考にしてください。

アップセルとは?クロスセルとの違いや重要性を解説

まずはじめに、アップセルの概念とクロスセルとの違い、重要性について解説します。

アップセルとは?

アップセルとは、顧客が購入を検討している商品やサービスよりも、より高価格・高機能な上位商品や追加オプションを提案し、顧客単価を上げる販売手法です。

例えば、営業代行サービスを検討している企業に対して、基本プランではなくプレミアムプランや追加サポート付きのプランを提案することがアップセルにあたります。

アップセルとクロスセルの違い

上記のように、アップセルは「より良いもの」「より高価なもの」へのアップグレード提案です。一方、クロスセルは「別の商品」「関連サービス」の追加提案を指します。

以下で、アップセルとクロスセルの違いを比較しますので、参考にしてください。

アップセル クロスセル
定義 より上位の商品や高額プランを提案し、単価を上げる 購入予定の商品に関連する別商品を提案し、購入点数を増やす
基本プラン→プレミアムプランへの切り替え 営業代行サービス+リード獲得サービスの同時提案
目的 顧客単価の向上 顧客の購入点数・総額の増加

アップセルの目的

アップセルの目的は、主に顧客単価の向上とLTV(顧客生涯価値)の最大化の2つに集約できます。

既存顧客に対して上位商品やサービス、追加オプションを提案することで、顧客数を増やさずに効率よく総売上や利益を伸ばせます。

また、アップセルを通じて顧客との継続的な関係を築き、長期的に企業にもたらす利益を最大化することが可能です。

既存顧客へアップセル営業を実施する場合、新規顧客獲得に比べて低コストで済むケースが多いため、業務効率化や収益性向上にもつながります。

アップセルの重要性

アップセルの重要性は、新規顧客獲得よりもコスト効率が高く、既存顧客に対して効率的に収益を増加できる点にあります。

特にBtoB領域では、顧客数の拡大が難しいため、顧客単価の向上やLTV(顧客生涯価値)の最大化が売上拡大の近道となるでしょう。

また、アップセルは顧客ロイヤルティの向上や競合からの流出防止、営業効率の改善にも寄与します。既存顧客との信頼関係を活かし、低コストかつ高い成約率で売上と利益を伸ばせることが、現代ビジネスにおいてアップセルが重視される理由です。

アップセルを成功させるポイント

アップセルを成功させるポイントは以下の通りです。

顧客ニーズの把握と信頼関係の構築

アップセルを成功させるには、顧客の課題や目標、現状の利用状況を正確に把握することが不可欠です。表面的なニーズだけでなく、潜在的な課題や将来的な要望まで深掘りし、定量的データ(購買履歴や利用頻度など)と定性的データ(ヒアリングやアンケート、問い合わせ内容など)を組み合わせて多角的に分析しましょう。

さらに、CRMなどのツールを活用し、顧客情報を一元管理・可視化することで、営業担当者全員が最新の顧客状況を把握できる体制を整えることが重要です。

また、信頼関係の構築も欠かせません。顧客の立場に立った提案や、過去のやり取りを踏まえたコミュニケーションを重ねることで、押し売りではなく「顧客の課題解決のための提案」としてアップセルを受け入れてもらいやすくなります。

効果的な提案タイミングと手法

アップセルの提案は、顧客の関心やニーズが高まる最適なタイミングを見極めて行うことが成功のポイントです。例えば、既存サービスの利用頻度が増えた時や、顧客から追加機能に関する問い合わせがあった時、契約更新や導入後のフォローアップ時などが効果的なタイミングといえるでしょう。

提案手法としては、顧客ごとにパーソナライズした提案を心がけ、単なる高額商品の押し売りではなく、「なぜこの商品・サービスが顧客にとって価値があるのか」を具体的に伝えることが重要です。

また、顧客をセグメント化し、それぞれの属性や行動履歴に応じたアプローチを行うことで、提案の精度と成功率が高まります。

営業効率を上げるための代行業者の活用法

次に、営業効率を上げるための代行業者の活用法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

営業代行の基本的な仕組み

営業代行とは、企業の営業活動の一部または全てを外部の専門業者に委託するサービスです。

企業と営業代行会社が契約を結び、目標や方針を明確化したうえで、代行会社がターゲット顧客の選定や営業計画の策定、実際の営業活動までを担います。

主な業務範囲は、クロスセルやアップセルはもちろん、リード獲得(ターゲットリスト作成やテレアポ)や商談創出、クロージング(契約獲得)まで多岐にわたります。

営業プロセスの一部のみを依頼することも、全工程を一括で任せることも可能で、自社の人材やノウハウ不足を補い、営業効率を大幅に向上させる手段として多様な業種で活用されているサービスです。

アップセルに強い営業代行の特徴

アップセルに強い営業代行会社には、以下の特徴があります。

顧客ニーズの深掘り力

顧客の現状や課題、将来的なニーズまでを的確にヒアリングし、最適な上位サービスやオプションを提案できる力があります。これにより、単なる新規獲得だけでなく、既存顧客へのアップセルも実現します。

継続的な顧客フォロー体制

契約後も定期的な連絡やフォローを行い、顧客の満足度を高めながら追加提案の機会を創出します。アフターフォローが充実しているため、アップセルの成功率が高まります。

提案力とデータ活用

顧客ごとの利用状況や過去の取引データを分析し、パーソナライズされた提案を行います。これにより、顧客にとって本当に価値のあるアップセル提案が可能です。

営業ノウハウの蓄積と教育体制

アップセルの成功事例や失敗事例を社内で共有し、営業担当者のスキルアップを図る体制が整っています。これにより、常に最適なアプローチができるようになります。

このような営業代行会社を活用することで、自社の営業リソースを効率的に補いながら、顧客単価やLTVの向上を狙ったアップセル戦略を強化できます。

アップセル営業を外注するメリット3つ

アップセル営業を外注するメリットは、主に次の3つが挙げられます。

1.顧客単価・売上の向上が期待できる

アップセル営業を外注する最大のメリットは、顧客単価や売上の向上が見込めることです。営業代行会社は豊富な実績とノウハウを持ち、既存顧客に対して適切なタイミングや手法で上位サービスや追加オプションを提案できます。その結果、1人の顧客から得られる売上やLTV(顧客生涯価値)が高まり、効率的に事業成長を実現可能です。

新規顧客開拓に頼らず、既存顧客の価値を最大化できる点が大きな強みです。

2.営業効率や業務効率が高まる

営業代行を活用することで、自社の営業リソースをコア業務に集中させつつ、効率的なアップセル活動が可能です。

営業代行会社はCRMや最新の営業ツールを活用し、顧客ごとに最適な提案を自動化・効率化しています。そのため、無駄なアプローチや非効率な営業活動を減らし、受注率やアポ率の向上、商談数の増加など、全体の営業プロセスがスムーズに進むようになります。

3.低コストで実施できる

営業代行は自社で営業人材を採用・育成するよりも低コストでアップセル営業を展開できる点も大きなメリットです。

成果報酬型のプランを選べば、初期費用を抑えつつ、実際の成果に応じて費用が発生するため、コストパフォーマンスが高く、リスクも最小限に抑えられます。

また、最新の営業ノウハウやツールを外部から導入できるため、投資対効果も明確です。

アップセル営業代行業者を選ぶ際のポイント3つ

以下では、アップセル営業代行業者を選ぶ際のポイント3つを解説します。

1.実績や専門性を確認する

アップセル営業は、通常の新規開拓とは異なるノウハウや顧客理解が求められるため、業者の実績や専門性を重視しましょう。自社と同じ業界や、取り扱い商材が類似している案件でのアップセル成功事例が豊富か、具体的な成果データや顧客の声をチェックします。

また、営業担当者の経験やスキルも重要な判断材料です。専門性が高い業者ほど、顧客ごとの課題やニーズを的確に把握し、最適なアップセル提案が期待できます。

2.サービス範囲と柔軟性を確認する

アップセル営業には、既存顧客への提案からクロージング、アフターフォローまで一貫した対応力が不可欠です。

業者ごとに対応できる営業プロセスやサービス範囲が異なるため、どこまで任せられるか、将来的な業務拡大や追加依頼にも柔軟に対応できるかを確認しましょう。

カスタマイズ対応やスケールアップ・ダウンの柔軟性も、長期的なパートナーシップを築くうえで重要です。

3.料金体系と契約条件の比較

料金体系は、初期費用・月額費用・成果報酬などの内訳や、追加料金の発生条件まで明確に確認することが重要です。

成果報酬型の場合は、報酬の計算方法や上限設定、長期的な費用対効果も見極める必要があります。また、契約期間や解約条件、トライアル期間の有無、レポート提出頻度など契約条件の細部も比較し、不明点を事前にしっかり質問して納得がいくまで説明を受けましょう。

アップセル営業代行業者選定時の注意点4つ

アップセル営業代行業者を選ぶ際は、以下の4つの点に注意しましょう。

1.価格だけで選ばない

安さを重視しすぎると、人的リソースや対応品質が不足し、成果が出ないリスクがあります。費用対効果を冷静に見極めることが大切です。

2.自社の課題や目標を明確に伝える

アップセル強化など自社の目的を具体的に伝えないと、業者側も最適な提案や体制を整えられません。目標やKPIを明確化し、共有しましょう。

3.契約内容・責任範囲を細かく確認する

契約書の内容に曖昧な部分があると、後々トラブルの原因になります。支援範囲や成果定義、リスク対応などを事前に丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが重要です。

4.コミュニケーション体制の確認

定期的なレポート提出や、担当者との連絡体制、改善提案の有無など、コミュニケーションが円滑に行えるかも必ずチェックしましょう。

上記のポイントを押さえて選定・契約を進めることで、アップセル営業代行の効果を最大限に引き出すことが可能です。

アップセル営業代行の料金体系

アップセル営業代行の料金体系には主に以下の4種類があります。

  • 固定報酬型
  • 成果報酬型
  • 複合型(ハイブリッド型)
  • 従量課金型

それぞれの仕組みは次の通りです。

固定報酬型

固定報酬型は、成果の有無に関わらず毎月一定額の費用を支払う仕組みです。

業務量や稼働人数に応じて月額が設定され、安定した営業活動や中長期的なサポートが期待できます。

KPI設定がある場合も多く、成果が出なくても費用は発生しますが、計画的な予算管理や継続的な関係構築に向いています。

成果報酬型

成果報酬型は、アポイント獲得数や成約件数など、事前に設定した成果が出た場合のみ報酬が発生する仕組みです。

初期費用や固定費を抑えつつ、実際の成果に応じて費用が発生するため、コスト効率を重視したい企業に適しています。

成果が出なければ費用は発生しませんが、成果単価は高めに設定される傾向があります。

 

複合型(ハイブリッド型)

複合型は、固定報酬と成果報酬を組み合わせた料金体系です。毎月の基本料金を支払いながら、成果が出た場合には追加で成果報酬も発生します。

安定した営業活動と成果追求の両立ができ、リスク分散や柔軟な運用が可能です。

中長期的な関係を築きつつ、成果にもこだわりたい企業に適しています。

従量課金型

従量課金型は、架電数やメール送信数など実際の作業量に応じて費用が発生する仕組みです。

1件ごとや1通ごとに単価が設定されており、業務量が明確な場合や部分的なアウトソーシングに向いています。

作業量に比例してコストが変動するため、予算管理がしやすいのが特徴です。

アップセル営業代行の報酬相場

アップセル営業代行の報酬相場は、依頼する業務内容や成果定義によって大きく変動します。

以下では、主な報酬体系ごとの相場の目安を紹介します。

料金体系 内容・特徴 報酬相場の目安
固定報酬型 毎月一定額を支払い、安定した営業活動を委託。 月額50~70万円
成果報酬型 アポイント獲得や受注など成果発生時のみ報酬発生。 アポイント1件:10,000~30,000円

受注:売上の30~50%

複合型(ハイブリッド型) 固定報酬+成果報酬を組み合わせた方式。 月額25~30万円+成果報酬(アポイント1件1万~1.5万円等)
従量課金型 架電数やメール送信数など作業量に応じて費用発生。 架電1件200~300円

メール1通20~200円

なお、報酬相場は商材や成果地点によって金額は変動するため、契約前に成果基準や上限を明確に設定することが重要です。

アップセルの市場動向と今後の課題

アップセル強化の市場動向として、新規顧客獲得コスト(CAC)の高騰や既存顧客からの収益最大化へのシフトが進んでいます。特にサブスクリプションやEC、SaaS領域では、アップセル施策がLTV向上や解約率低下に直結し、企業成長のエンジンとなっています。

一方で、AIやデータ活用によるパーソナライズ提案の高度化が進む一方、法規制やプラン複雑化、セールス・マーケ連携の不徹底といった課題も顕在化している状況です。

また、アップセルのKPI設計や効果測定、顧客体験(CX)視点での運用体制強化も今後の重要なテーマです。

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