飛び込み営業は、アポイントを取らずに顧客先を訪問して接点をつくる営業手法です。短期間で一定数の訪問先へ接触できる一方、移動効率や受付突破の難しさ、ブランドイメージへの影響などもあるため、すべての商材・営業エリアに向いているわけではありません。
また、飛び込み営業を実施すると決めた場合でも、自社で行うのか、営業代行会社へ外注するのか、特定地域や初回訪問だけを外注するのかで運用方法は変わります。
この記事では、まず飛び込み営業という手法そのものが自社に向いているかを整理し、そのうえで内製・外注・併用のどれを選ぶべきか、外注する際のメリット・注意点、営業設計、KPI、代行会社選びまで解説します。
飛び込み営業を使うべき?まず手法そのものの向き・不向きを判断
飛び込み営業を外注するかどうかを考える前に、そもそも飛び込み営業という手法が自社の商材やターゲットに合っているかを確認する必要があります。
| 営業条件 | 飛び込み営業との相性 | 理由 |
| 店舗・事業所など訪問先を地域で絞りやすい | 向いている | 移動効率を高めやすく、一定数の接点を作りやすい |
| 一定エリアに対象顧客が集中している | 向いている | 1日あたりの訪問件数を確保しやすい |
| 最初の接点をつくること自体に価値がある | 向いている | 認知や名刺交換、次回接点につなげる目的と相性がよい |
| 全国に対象顧客が点在している | 慎重に判断 | 移動時間・交通費が大きくなりやすい |
| ターゲット企業数が少ない | 慎重に判断 | 1件ずつ丁寧にアポを取る方が効率的な場合がある |
| 初回から高度な専門説明が必要 | 慎重に判断 | 突然の訪問では十分な商談時間を確保しにくい |
| ブランドイメージの管理を特に重視する | 慎重に判断 | 訪問時の印象がそのまま企業イメージへ影響しやすい |
飛び込み営業とは?テレアポ・アポ後の訪問営業との違い
飛び込み営業とは、事前にアポイントを取らず、企業・店舗・個人宅などを直接訪問して営業活動を行う手法です。
新規顧客との最初の接点づくりに使われますが、テレアポやメール、アポイント取得後の訪問営業とは接触方法や営業効率が異なります。
| 営業手法 | 接触方法 | 向きやすい状況 |
| 飛び込み営業 | 事前アポなしで直接訪問 | 対象が地域に集中し、対面接触に価値がある |
| テレアポ | 電話で接触 | 広い地域へ効率的にアプローチしたい |
| メール・問い合わせフォーム | 非対面で接触 | 多数の対象へ低コストで初回接触したい |
| アポ後の訪問営業 | 事前に商談日時を決めて訪問 | 説明・提案・商談に十分な時間が必要 |
飛び込み営業が他の手法より常に優れているわけではありません。営業対象の密度、商材、必要な説明時間、接点を作る目的などから使い分けましょう。
飛び込み営業が向いている案件・向いていない案件
飛び込み営業が向いている案件
- 店舗・事業所など訪問先が一定エリアにまとまっている
- 名刺交換や資料手渡しなど、初回接点を作ることに意味がある
- 一定数を訪問することで市場の反応を確認したい
- 商材を対面で見せることに価値がある
- 訪問後にテレアポ・メール・商談へつなぐ営業フローがある
飛び込み営業を慎重に検討した方がよい案件
- 対象顧客が全国・広範囲に点在している
- ターゲット企業数が少なく、1社あたりの重要度が高い
- 初回接触から高度な技術説明・専門知識が必要
- 決裁者との接触が必要で、受付訪問では次工程につながりにくい
- 移動コスト・訪問時間に対して顧客単価が低い
- 強引な営業と受け取られることによるブランドリスクを特に避けたい
飛び込み営業を行うなら内製・外注・併用のどれがいい?
飛び込み営業という手法を使うと決めた後は、誰が実行するかを検討します。
| 状況 | 内製 | 外注 | 併用 |
| 顧客反応を社内へ蓄積したい | 向いている | 共有設計が必要 | 向いている |
| 短期間だけ特定地域を営業したい | 人員次第 | 向いている | 向いている |
| 営業人員が不足している | 難しい場合がある | 向いている | 向いている |
| 商材理解に高度な専門性が必要 | 向いている | 慎重に判断 | 向いている |
| 新しいエリアだけテストしたい | 人員次第 | 向いている | 向いている |
内製が向いているケース
顧客との会話を営業改善や商品開発へ直接活用したい場合や、専門性の高い商材を扱う場合は、自社営業が訪問した方が情報を蓄積しやすくなります。
外注が向いているケース
特定地域へ短期間で一定数訪問したい場合や、自社に飛び込み営業を担当できる人員が不足している場合は外注を検討できます。
内製と外注を併用する方法もある
例えば、新規エリアの初回訪問だけ外部へ任せ、反応のあった顧客は自社営業へ引き継ぐ方法があります。すべてを外部に任せる必要はありません。
飛び込み営業を外注するメリット
必要な期間・地域に営業リソースを配置しやすい
一定期間だけ営業人員を増やしたい場合や、自社拠点から離れた地域を営業したい場合に、外部の営業リソースを活用できることがあります。
自社営業を商談や既存顧客対応へ振り分けやすい
初回訪問を外部へ切り出すことで、自社営業を商談・提案・既存顧客対応など別の業務へ振り分けやすくなります。
営業人員を採用する前に市場を試せる
新しいエリアや業界への営業を本格展開する前に、外部リソースを使って一定期間テストする方法があります。
ただし、外注で得た結果だけで市場性を判断するのではなく、ターゲット・営業トーク・訪問時間帯などの条件も合わせて確認しましょう。
現場の反応を市場検証に活用できる
訪問結果を「訪問数」だけでなく、受付反応、担当者接触、断られた理由、興味を持たれたポイントなどまで記録できれば、営業方法や商品訴求の改善材料になります。
飛び込み営業を外注するデメリット・注意点
ブランドイメージを管理しにくい
飛び込み営業では、訪問担当者の話し方・態度・訪問頻度などが企業への印象に直結します。
外注先へ任せる場合は、禁止表現、訪問ルール、名乗り方、クレーム発生時の対応などを事前に決めておくことが重要です。
営業品質にばらつきが出る可能性がある
訪問担当者によってヒアリング力や説明力が異なる場合があります。誰が営業するのか、どのような研修・管理を行っているのかを確認しましょう。
顧客反応や営業ノウハウが社内に残らない可能性がある
訪問結果が件数だけで報告されると、顧客が何に反応したのか、なぜ断られたのかが社内に蓄積されません。
活動結果を定期的に共有し、営業トークやターゲットの改善につなげる仕組みを作りましょう。
移動効率が悪い地域では費用対効果が下がることがある
対象顧客が広範囲に点在している場合、訪問件数より移動時間の方が大きくなる可能性があります。
外注前に、1日あたり何件程度訪問できるのか、交通費や遠方対応費が別途必要かを確認しておきましょう。
商材によっては飛び込み営業自体が不向き
外注先の営業力だけでは解決できないケースもあります。ターゲットが少ない、初回から高度な提案が必要、決裁者との事前調整が不可欠といった商材では、テレアポや紹介、アポ取得後の訪問営業の方が適している場合があります。
飛び込み営業を外注する前に決めておきたい営業設計
| 項目 | 決めておきたい内容 |
| 訪問対象 | 業界、店舗種別、企業規模、担当部署など |
| 営業エリア | 都道府県、市区町村、駅周辺、商業エリアなど |
| 訪問目的 | 名刺交換、資料配布、担当者接触、アポイント獲得など |
| 成果地点 | 訪問完了、担当者接触、アポ獲得、商談化など |
| 営業ルール | 名乗り方、禁止表現、訪問頻度、クレーム対応 |
| 引き継ぎ条件 | どの状態になったら自社営業へ渡すか |
| 報告項目 | 訪問結果、顧客反応、断り理由、次回対応など |
「何件訪問するか」だけでなく、「何をもって成功とするか」を決めておくことで、外注後の評価や改善がしやすくなります。
飛び込み営業で確認したいKPI・記録項目
飛び込み営業の成果を受注件数だけで判断すると、どこに改善余地があるのか分かりにくくなります。途中の接触状況も分けて確認しましょう。
| 指標 | 確認できること |
| 訪問数 | 実際にどれだけ対象先へ訪問したか |
| 接触数 | 受付・担当者などと会話できた件数 |
| 担当者会話数 | 営業対象となる担当者へ接触できた件数 |
| 次回アクション数 | 資料送付、再訪、電話など次の接点につながった件数 |
| アポイント数 | 商談設定につながった件数 |
| 商談・受注 | 最終的に営業成果へつながった件数 |
あわせて「不在」「受付で断られた」「対象外」「ニーズなし」「再訪可能」などの理由も記録すると、ターゲットや訪問時間帯の見直しに活用できます。
BtoCの飛び込み営業では法令・勧誘ルールも確認する
個人宅など消費者への訪問販売を行う場合は、法人営業とは別に、訪問販売に関する法令や勧誘ルールを確認する必要があります。
外注する場合も、営業代行会社へ任せれば発注側が確認しなくてよいわけではありません。対象となる営業活動について、事業者名や勧誘目的の伝え方、勧誘を断られた場合の対応、契約時の説明方法などを事前に確認しましょう。
特にBtoCでは、営業成果だけでなく顧客対応やブランドイメージも含めて管理することが重要です。
飛び込み営業代行会社を選ぶポイント
BtoB・BtoCや自社商材に近い実績があるか
法人事業所への訪問と個人宅への訪問では必要な営業スキルや管理方法が異なります。自社のターゲットに近い支援経験を確認しましょう。
希望する地域で実際に営業できるか
「全国対応」と記載されていても、訪問営業では営業人員を配置できる地域が限られる場合があります。実際に訪問したいエリアを伝えて確認することが重要です。
訪問スタッフの教育・管理方法を確認する
誰が現場を管理するのか、営業トークや禁止事項をどう共有するのか、品質チェックをどのように行うのかを確認します。
報告内容が訪問件数だけになっていないか
訪問数だけでなく、顧客反応、断り理由、担当者との会話内容などまで共有できる会社であれば、営業改善にも活用しやすくなります。
料金体系・契約期間・追加費用を確認する
飛び込み営業代行では、人日・固定報酬、成果報酬、固定+成果報酬など複数の料金体系があります。交通費、遠方対応費、最低契約期間なども合わせて確認しましょう。
具体的な会社や公開料金を比較したい方は、訪問営業代行会社の比較記事も参考にしてください。
飛び込み営業の外注に関するよくある質問
飛び込み営業は今でも有効ですか?
商材やターゲットによります。店舗・事業所など訪問先が一定地域に集中しており、対面接触に価値がある場合は選択肢になります。一方、対象が広範囲に点在している場合などは、テレアポやメールの方が効率的なケースもあります。
飛び込み営業だけを外注できますか?
対応する営業代行会社があります。初回訪問だけを外注し、担当者接触やアポイント獲得後は自社営業へ引き継ぐ方法もあります。
飛び込み営業とテレアポはどちらがよいですか?
営業対象の地域密度や商材によって異なります。広い地域へ効率よく接触するならテレアポ、対象が一定エリアに集中し、対面で接触する価値が高い場合は飛び込み営業を検討できます。
短期間だけ飛び込み営業を依頼できますか?
会社によって異なります。1日・短期間から依頼できるサービスもあれば、最低契約期間や最低稼働人数が設定されている場合もあるため、契約条件を確認しましょう。
飛び込み営業代行会社探しなら「コンペル」
飛び込み営業を外注する際は、単に訪問件数や料金だけで比較するのではなく、対応エリア、BtoB・BtoCの実績、営業スタッフの管理方法、報告内容、成果地点まで確認することが重要です。
「自社の商材に飛び込み営業が合うか分からない」「対応できる営業代行会社を比較したい」「特定地域だけ営業を任せたい」という場合は、コンペルにご相談ください。専門アドバイザーが希望条件をヒアリングし、条件に合う営業代行会社探しをサポートします。ご利用料金はかかりません。
この記事の監修者
鶴田克之
株式会社ジャパンプ取締役
営業歴20年以上。様々な業界の営業代行を担当し、
楽天やミスミなど大手企業の営業支援も経験。
新規開拓に加え、営業チームの立ち上げ・マネジメントにも携わる。
営業代行の発注設計と会社選定(相場・依頼範囲)に関する内容を監修。
岡林洋祐
株式会社ジャパンプ取締役
営業歴15年以上。様々な業界の営業代行を担当。
リクルートやキーエンスなど大手企業の営業支援も経験。
スクリプト改善や架電運用の最適化など、現場で成果を出す実務に強みを持つ。
営業代行で成果を出すための運用設計(品質管理・改善・教育)に関する内容を監修。


