「SEO対策」と一口に言っても基礎知識から細かいテクニックまで様々なものがあります。一度全てを学んだとしても、時代の変化とともにSEO対策は変化していくものです。そのため実際に対策を行いながら実践で知識を身につけていくのがおすすめです。

この記事では、SEO対策を実践していくなかで、「絶対にやってはいけないこと」と「これから意識しながらやるべきこと」について詳しく解説します。これまでのSEO対策の歴史と、これからのSEOの方向性がわかる内容になっています。

SEO対策の担当になった方や、個人でブログなどを始めようと思っている方はぜひ参考にしてください。

1.SEO対策でやってはいけないこと6つ

皆さんは『ブラックハットSEO』という言葉はご存じですか?『ブラックハットSEO』とは、質の低いコンテンツなどを不正な手口によって検索順位を上げるテクニックです。
結論から先にいうと、この『ブラックハットSEO』は絶対にNGなテクニックです

ひと昔前であれば、ブラックハットSEOによって自分のサイトを検索上位に表示させることは可能でした。しかし、 現在のGoogleのSEO評価システムは、人間が見ているのと同等の精度になっているため、小手先のテクニックでは容易に評価されないようになりました。実際にブラックハットSEOを使って検索順位を上げていたサイトはどれも、Googleのアップデートによって壊滅的な打撃を受けています。

このように、これからの時代では小手先のテクニックによって検索順位を上げることは難しいでしょう。言い換えれば「しっかりとしたコンテンツが正当に評価される時代」になってきたということです。

 

SEO対策をおこなううえで「絶対にやってはいけないこと」を6つ紹介します。
仮に、うまくいったという人がいても、リスクがありますので採用しないよう注意しましょう。

1.過剰な内部・外部リンク

ひと昔前は、コンテンツ内にリンクが設置されているとSEOからの評価が上がり、検索順位で上位をとることができました。当時はリンクを貼ることで「ユーザーに有益な情報を大量に与えている」という評価を受けることができたためです。

しかし、この評価方法によって、関連性のない大量のリンクを貼るだけで検索順位を上げようとする人も増えました。1つのページに大量のURLリンクが貼られているサイトを見たことがある方もいるでしょう。昔はこんな小手先の方法で上位表示されていましたが、永遠に続くわけもなく、無意味にリンクが貼られているサイトはむしろ表示さえされない「マイナス」な評価をされるようになりました。

このように、 見せかけだけで中身が伴わないコンテンツでは、一時的にうまく行っても長くは続かない点を覚えておきましょう。

2.自作自演のコメントやシェア

前述の内容と同じような内容で「コメントが多い、シェアされた回数が多い」という理由だけでSEOで評価される時代がありました。その結果、自分で複数のSNSアカウントを作成したり、お金を払ってコメントを書いてもらったりする人が大量に現れました。

当然コメントが付く日や、シェアされるアカウントなどが「不自然」になるため、Googleのアップデートにより自作自演は見抜かれ、SEO対策としては通用しなくなりました。「お金を払って評価を稼ぐ」という方法は、資金力がある企業がやっていたこともありますが、今では通用しません。

3.意味不明な文章

今でもSEO対策で大切な要素として「キーワード」があります。

SEO対策では、ユーザーが検索するキーワードが文章中に含まれていることが大切です。昔のSEOではキーワードが含まれていて、かつ長文であれば概ねSEOで評価を受けることができました。その結果、不必要に長い文章のなかにキーワードだけが含まれたコンテンツが大量発生しました。

どういうことかというと、
「●●(キーワード)は面白いです。●●は〜円です。●●は多くの〜で買うことができます。●●は〜…」
という風に、とりあえずキーワードを記事内に入れることだけを意識しているコンテンツでも検索上位を取ることができたのです。

文章としては不自然で、整合性の取れていないものは「ワードサラダ」といわれています。ワードサラダはSEOでマイナスな評価を受けるため注意しましょう。教科書のような正しい文法である必要はありませんが、文脈や文章の構成は自然でなければいけません。

4.コピー&ペースト

コピー&ペースト(コピペ)はSEO対策でのNG行動として有名です。

ひと昔は大手企業のキュレーションサイト(まとめサイト)が外部ライターにお金を払い、コピペの長文記事を大量作成し、検索上位を独占していました。ひどい場合、オリジナル記事を抜いて、コピペしただけの記事が上位表示されていました。結果的にこの行為が事件にまで発展し、閉鎖に追い込まれたサイトもあります。

現在ではSEOのアルゴリズムでもコピペが発覚したサイトは表示されない、評価されないようになっています。そのため、同じような内容の記事などを書く場合でも、 必ず自分の言葉や体験談を組み込み、オリジナルな文章を考える必要があります。

5.誇大表現でのアクセス稼ぎ

コンテンツの内容とはまったく関係ないタイトルや画像でユーザーのアクセスを稼ぐといった方法もあります。この手法は「クリックベイト」と言われます。

たとえば、人間が本能的に反応してしまう異性の裸体画像や、グロテスクな画像など、実際のコンテンツの内容とは無関係の、アクセス数を稼ぐためだけの手法です。また、「1万円で購入できるパソコン10選」というタイトルなのに、紹介されているパソコンはすべて1万円以上、など矛盾しているタイトルも「クリックベイト」です。

現在でも、ユーザーの興味・関心を惹くためにタイトルやサムネイル画像は大切ですが、表現は100%までにしましょう。120%(誇張・誇大)にしてはいけません。

6.誘導が目的だけのページ

特定のページのアクセスを稼ぐためだけにコンテンツを作成するのもNGです。

まったくコンテンツに内容がなく「ここをクリックしてください!」と書かれたページなどがその例です。そもそも内容が薄いコンテンツは人目につかないので効果は薄いです。ブログやWEBサイトが珍しかった昔に一時期だけ効果があった方法です。

内容の薄いコンテンツは、今後もサイト本体がマイナス評価を受けることに繋がるので、不要なページは作らないようにしましょう。

2.SEO対策でやるべきこと

続いて、SEO対策でやるべきことについて紹介します。

SEO対策は、Googleのコア・アップデート(システムのアップデート)に伴い年々アップグレードされていっています。昔の方法がうまくいかなくなることで、変化に対応できず挫折する人も多いのが現実です。

しかし、Googleの基準に従うことは、「良いコンテンツを作成する筋トレ」のようなものです。 SEO対策は究極をいうと「ユーザーが求めるものを提供する技術」といっても過言ではありません。そのため、SEO対策を続けていくことで、自動的にマーケティングの知識が身につくようになります。

現在、重要な要素となっているものに『E-A-T』があります。

E-A-Tの意味はそれぞれ下記のとおりです。

E=専門性
A=権威性
T=信頼性

このE-A-Tを含め、その他2020年以降SEO対策で重要視されているものについて以下で解説していきます。

1.Expertise(専門性)

「専門性」とは、コンテンツやサイトをユーザーのニーズに特化させることです。

飲食店で例えるならば「大衆居酒屋」のような、洋食から和食、子供向けのメニューなどなんでもある店舗ではなく、「釜焼きピザ専門店」のようなある分野に特化した店舗のイメージです。WEBサイトであれば、たとえば「釣り」のサイトを作るなら、コンテンツ内容は釣り関連のものに絞るといいでしょう。

そこからさらに「海釣り」、「ルアーでの海釣り」など、ある専門分野に特化していけば、専門性がいっそう上がります。専門性を高めることによって、大勢にとっての50〜60点ではなく、誰かにとっての100点となります。
つまり、特定のユーザーのニーズを的確に満たせるようになるということです。

特定のユーザーのニーズを的確に満たせる=品質の高いコンテンツ
この方程式によって、SEOから高い評価を受けることができます。

2.Authoritativeness(権威性)

コンテンツは、内容だけではなく「誰が言っているのか?、誰が書いているのか?」が大切です。
これは権威性と呼ばれるもので、専門知識を有している人の発言などを無条件に信頼してしまう人間の本質を表しています。

たとえば、お医者さんが「この病気には〜が効く」といっているのと、一般人のブロガーが同じことを言っているのでは信憑性に差を感じますよね。こんな風に、 サイトやコンテンツにおいて権威性をアピールするには、経験、肩書き、資格といったものが効果的です。

とはいえサイトやコンテンツの権威性をあげるには、一朝一夕ではなく、長期的な取り組みが必要です。最近では自社サイトのコンテンツを外部ライターなどに委託する場合でも、経歴や実績を載せる場合も多くなっています。その場合、自分に資格や実績がなくても「実績がある方が執筆している」ということをアピールできるため、SEO対策としては効果的となります。

3.Trustworthiness(信頼性)

「信頼性」とは、「ユーザーが信頼して利用できるサイトなのか?」ということです。

たとえばレストランで「これは国産高級和牛です」とメニューに表記することは誰でもできますよね。しかし、表記するのであれば、それを信頼できるだけの情報がなければいけません。ブログやサイトでいえば、商品を販売しているにも関わらず、不具合があったときの問い合わせ先が記載されていなければ、信用や信頼するのは難しくなります。

最もポピュラーな方法として、 サイトやコンテンツの運営元・連絡先・メールアドレス・会社所在地・顔写真などを公開することで信頼性をあげることができます。サイトポリシーや、過去・現在の取引先などの情報を公開するのも効果的です。

4.スマホに対応したコンテンツ

E-A-Tに加えて、今後SEOで評価されるために注意するポイントは「スマホに対応したコンテンツにすること」です。近年はスマホの普及により、スマホでWEBサイトにアクセスする人が圧倒的多数派になっています。そのため、 コンテンツはスマホで表示されたときのことを考えて作成する必要があります。

たとえば、パソコンで綺麗に表示されるコンテンツであっても、スマホでは見づらい場合があります。表やグラフなどはスマホで見ると見切れる・崩れることもあるため、作成したコンテンツは一度スマホで開いて確認しましょう。

5.検索意図に応じたコンテンツ

SEOにおいて基本的な対策ですが、検索意図に応じたコンテンツを作成することが重要です。ユーザーは必ず何かの意図があってコンテンツにアクセスします。また、コンテンツはキーワードの通り、ユーザーの検索意図にマッチしたものである必要があります。

たとえば、ユーザーが「肉じゃが 簡単 作り方」で検索したとします。そのときに「我が家のオリジナル肉じゃがレシピ」というコンテンツは表示されづらいです。ユーザーが求めているのは検索意図のとおり「肉じゃがを簡単に作る方法」です。 「自分が見せたいもの」ではなく「ユーザーが求めているもの」を的確に読み取る必要があるということです。

SEO対策において独自性(オリジナリティ)は大切ですが、あくまでもユーザーに有益であるものが大前提です。

6.SNSなどでの評価獲得

近年で重要性が高くなっているのは、SNSを利用した評価の獲得です。

たとえば、WEBサイトだけではなく、TwitterやYoutubeで有名な人がいたとしましょう。その人はすでにTwitterやYoutubeで固定ファンがいるため、WEBサイトのアクセス数も安定しやすいといったメリットがあります。また、SNSでの評価や実績なども評価されるため、E-A-TのT(信頼性)も必然的に高くなりSEOにプラスな影響を与えます。

これからの時代は、WEBサイトのみの単独ではなく、TwitterやYoutube、Instagramなどを多角的かつ効果的に利用していきましょう。

3.最高・最強のSEO対策とは?

GoogleのSEOは今後もアップデートされていくため、「こうすれば完璧」という答えはありません。地道にトライ&エラーを繰り返し、継続してアップデートに対応していく必要があります。

そうなると「Googleはどういう風にアップデートされていくのか?」というのが気になる点ですよね。Googleのアップデートはコンテンツの提供側に便利なようにではなく「ユーザーの人生がよくなるように」行われるという前提があります。

Google社員の「SEOを追うな、ユーザーを追え」という有名な言葉があるとおり、 SEO対策は結局のところ、ユーザーに有益な情報をわかりやすく提供することに尽きます。Googleは「ユーザーを観察し、有益なコンテンツを作成すれば、お金は後からついてくる」とも言っています。

非常に抽象的ではありますが、SEOの本質的な回答だとも言えるでしょう。単純にお金をかけたり、表面的なテクニックに頼るのではなく、コンテンツの内容は常にユーザー目線に立ち、改善していきましょう。

まとめ

SEO対策でやってはいけないこと・やるべきことをまとめると下記のとおりです。

■やってはいけないこと
・過剰な内部・外部リンク
・自作自演のコメントやシェア
・意味のない文章
・コピー&ペースト
・誇大表現でのアクセス稼ぎ
・誘導が目的だけのページ

■やるべきこと
・Expertise(専門性)を高める
・Authoritativeness(権威性)を高める
・Trustworthiness(信頼性)を高める
・スマホに対応したコンテンツにする
・検索意図に応じたコンテンツにする
・SNSなどでの評価獲得

SEO対策は時間がかかり大変な面もありますが、コンテンツに固定ファンがついていけば、収益化は楽になっていきます。またSEO対策を基礎としたコンテンツの制作を続けることで、ユーザーに有益な情報を与える技術力を磨くことにもなります。これができるようになれば、プロマーケターになることも可能でしょう。

アウトプットが前提になっている時代だからこそ、SEOの知識は今後どの分野でも活きることはまず間違いありません。
今回の記事でご紹介した気を付けるべきポイントを押さえて、ぜひ効果的なSEO対策に取り組んでください。

 

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