営業の目的は、売りたい商品サービスに対して消費者に興味を持ってもらうことです。興味を持ってもらえば、購入や契約につながるかもしれません。ですから必死に営業をするわけですが、思ったように上手くはいかないものです。押しても引いても手応えゼロ、そんなことが営業では日常茶飯事です。

自分の商品サービスにどうやったら興味を持ってもらえるのか。今回は成功に繋がる9つの営業トークスキルをご紹介します。

 

商品サービスの魅力的な伝え方

1.商品を買うとどうなるかを伝える

まず営業のトークスキルで身につけておきたいのが、商品を買うとどうなるのかをお客様にアピールすることです。

売りたい商品をただ単に「すごく良い商品なんです!」と連呼しても、何がどう良いのかは伝わりませんよね。そこで具体的に何がどうなるのかを、イメージしやすい例を出して伝えることが重要です。「こんなことでお困りではありませんか?この商品(サービス)を使えばそのお困りごとが解決します」と伝えるのです。

これはテレビ通販などでもよく使われている営業手法です。今の状態からどうなるのかを具体的にイメージできれば、「良い商品かもしれない」と思ってもらえる可能性が高くなります。

買う前と買った後の変化についてどれだけ具体的に伝えられるか、それが商品の魅力の伝え方として最も効果的です。いろいろなパターンを用意しておき、相手によって使い分けながら営業すると上手くいきやすいでしょう。

 

2.コスパの良さを強調する

人は誰しも価格に対してお得なのかどうかを、無意識に判断する習慣が身についています。いくら便利そうな商品でも値段が高いと簡単には手は出せないですし、その反対に破格の安さなら多少品質は落ちても購入するケースがあります。

コストパフォーマンスの良さは、商品の魅力を伝えるための大きな武器になります。価格のことは言い出しにくいものですが、かといって変に隠し過ぎると逆に不信感を持たれてしまいかねません。そうならないようにコスパの良さを軸に営業したほうが効果的です。

コスパの良さを強調することで、お得感が出ます。お得感がある商品は、購入しても良いかなと思うものですよね。そのお得感が、購入の決め手になるかもしれません。

 

3.自らの体験談を話す

売りたいものについてまるで他人事のように話していたのでは、どこか説得力に欠けてしまいますよね。営業の言葉に「らしい」や「のようです」が混じっていたら、不安を抱かれてしまいかねません。

もしも自らの体験談をまじえて営業すれば、相応の説得力が出ます。売りたいものを使ってみてどうだったのか、良かった点を中心に語っていくのです。実際に使っているのですから、リアリティたっぷりに魅力を伝えられます。

自らの体験談を話せるように、商品を実際に使って実体験しておくことが重要です。自分がどんなものを売ろうとしているのか、自分が一番よくわかっていなければ最大限の魅力を伝えることはできません。

 

迷っている人へのセールストーク

4.落ち着いて話すことを心がける

買うかどうかを迷っている人への営業は、落ち着いて話すことを心がける必要があります。

なぜなら「購入してくれるかも」と性急に話してしまうと焦っていることが伝わってしまい、不信感を持たれやすいからです。営業は強気に攻勢をかけることも時には大事ですが、何でもかんでも強気でいけば良いというものではありません。

強気に出たことで「購入させよう」としていることが全面に出てしまったら、引いてしまうのが人の心理です。 迷っている人への営業こそ、落ち着いて真摯に対応することが求められます。

商品のメリットをわかりやすく伝え、投げかけられる疑問点に適切な答えを返しながら、少しずつ購買意欲を高めていきましょう。

 

5.笑いをまじえた良い雰囲気を作る

あまりにも張り詰めた雰囲気になってしまったら、購入する購入しないではなく、その雰囲気に耐えられなくなって断られてしまうことがあります。それは非常にもったいないことなので、笑いをまじえた良い雰囲気作りを狙うのは大切なことです。

優秀な営業スタッフの中には、ちょとしたダジャレをまじえながら営業する場合もあります。それは極端で特殊な例かもしれませんが、場の雰囲気を和らげて営業できれば成功しやすくなるのは間違いありません。迷っている人が決断しやすくなります。

 

6.背中を押してあげる

どうしても自分だけで決めることができない人もいます。ちょっと背中を押してあげることで決断できることもあります。

迷っている人には、共感の意をわかりやすく示すことが大事です。大きく相槌を打ったり、肯定の意見を言ったりすれば、共感していることを伝えることができます。気持ちはわかりますよと伝えて安心感を持ってもらえれば、その好意的な感情から購入に至るケースは珍しくありません。特に女性は共感してもらったことがきっかけで、話がまとまることがあります。

共感の意をわかりやすく示せば、迷っている人の背中を押せます。

 

反対意見への切り返しトーク

7.まず同意してから切り返す

商品に対する反対意見を言われてしまった場合、むきになってすぐ反論しようとするのは好ましくありません。すぐに反論すると、お客様の意見を全否定することになります。まず同意してから切り返すのが、切り返しで相手を傷つけないためのマナーです。

「仰る通りです」「多くの方から同様の意見をいただいています」と一言付け加えてから切り返しトークをすれば、感情を逆撫ですようなことにはなりません。むしろ論理的に納得しやすいため、購入する決断につながる可能性を残すことができます。

 

8.論点をずらすような切り返しはしない

口が上手い営業スタッフだと聞かれたことから論点をずらすような切り返しをすることがありますが、これはあまりおすすめできません。なぜならこのパターンで購入することになったとしても、後々トラブルを招きやすいからです。

聞かれたことが図星で上手く切り返すのができない時、論点をずらせば話を何となくまとめられます。しかしそれは正攻法ではないため、その時上手くまとまっても後でぼろが出ます。

むしろ「購入させられた」という印象を強くしてしまいます。このような切り返し方をして購入してもらってもトラブルの起きる可能性が高くなるため、聞かれたことには真正面から切り返したほうがトラブルを防止できます。

 

9.どうしても駄目なら引いてみる

ここまでいろいろなトークスキルをお伝えしてきましたが、最後に引きトークというものをご紹介します。

「押して駄目なら引いてみる」という言葉が営業の世界にはあります。お客様の中には、商品の魅力をどんなに素晴らしく伝えても、迷ってそうだから背中を押してあげても、買わない理由をうまく切り返しても購入に至らない、そんな方もいます。

そんなお客様には、引きトークを使うと効果があるかもしれません。

「そういうことでしたら、今回はやめといたほうがいいかもしれませんね。~~略~~ ただ、もし○○になると嬉しいなら、おすすめできます」
「○○という効果をそこまで求めないなら、必要ないかもしれません。~~略~~ ただ、もし○○になると嬉しいなら、おすすめできます」

一度引いてみて、再度押してみる。ということがポイントです。

この引きトークは、使う相手、場面を間違えると、失敗することもありますので、上級テクニックです。何度も練習してマスターしていってください。

 

どんな営業トークをすれば良いのか瞬時に判断しよう

人を相手にするのが営業ですので、営業トークにパターン化された正解は存在しません。どんな人なのかを見極めどういう営業トークをすれば良いのかを、瞬時に判断することが大切です。

売りたいものを購入すると何がどうなるのかをアピールし、迷っている人の背中を押すような営業を行い、切り返しトークも間違えないことが大切です。

今回紹介した9つの営業のトークスキルを使いこなして、営業トークの成功率をぐっと高めましょう。

 

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