営業代行

営業アウトソーシングとは?営業代行との違い・外注できる業務や活用方法を解説

2024.10.14

「営業人材の確保が難しい」「一部の営業工程だけ外部に任せたい」「営業組織の立ち上げや改善まで相談したい」といった課題がある場合、営業アウトソーシングは有力な選択肢になります。

ただし、営業アウトソーシングは単に営業業務を外部へ丸投げするものではありません。自社の営業プロセスのうち、どの工程を、どの深さまで外部化するかを設計することが重要です。

この記事では、営業アウトソーシングの意味や営業代行・SPO・BPO・営業派遣との違い、外部化できる営業工程、一部外注・一気通貫・伴走型の使い分け、メリット・注意点、費用の考え方、役割分担のポイントまで解説します。

営業アウトソーシングとは

営業アウトソーシングとは、自社の営業活動や営業プロセスの一部または全部を、外部の企業や専門チームへ委託することです。

たとえば、新規開拓のリスト作成やテレアポだけを外注する場合もあれば、インサイドセールス、商談、クロージング、既存顧客フォロー、KPI設計や営業プロセス改善まで外部へ任せる場合もあります。

重要なのは、営業アウトソーシングを「営業を外に出すこと」とだけ捉えず、自社の営業体制を補完・再設計する手段として考えることです。

営業代行・SPO・BPO・営業派遣との違い

営業アウトソーシングと近い言葉には、営業代行、SPO、BPO、営業派遣などがあります。

用語は会社によって使い方が異なることもありますが、一般的には次のように整理できます。

用語 主な意味
営業アウトソーシング 営業活動・営業プロセスの一部または全部を外部へ委託する広い考え方
営業代行 テレアポ、新規開拓、商談など、営業活動そのものを外部企業が代行するサービス
SPO 営業活動の実行だけでなく、営業プロセスの設計・改善・最適化まで含む支援として使われることがある
BPO 営業に限らず、特定の業務プロセスを外部へ委託する考え方
営業派遣 営業人材を受け入れ、自社側の体制の中で業務を行ってもらう形

営業アウトソーシングは、営業代行を含む広い意味で使われることがあります。

一方、営業派遣は「営業業務そのものを外部企業へ任せる」というより、自社の営業体制に人材を加える考え方に近いため、必要なのが「人」なのか「営業プロセスごとの外部化」なのかで使い分けるとよいでしょう。

営業プロセスのどこをアウトソーシングできる?

営業アウトソーシングでは、営業プロセスのさまざまな工程を外部化できます。

営業工程 主な委託内容 自社に残す価値が高いケース
ターゲット・リスト設計 対象企業の条件設計、営業リスト作成・精査 独自の顧客データや業界知識を活かしたい場合
初回アプローチ テレアポ、メール、フォーム営業、訪問など 顧客との最初の接点を自社で重視したい場合
インサイドセールス リードフォロー、ナーチャリング、商談化 顧客情報や商談化ノウハウを社内に蓄積したい場合
商談・提案 ヒアリング、提案、デモ、見積もり 高度な商材知識や提案力が競争力になる場合
クロージング 条件調整、最終提案、受注支援 重要顧客や高単価案件を自社で担当したい場合
既存顧客フォロー 更新案内、利用状況確認、アップセル・クロスセル 顧客との長期関係そのものが自社の強みになる場合
分析・改善 KPI分析、トーク改善、営業フローの見直し 営業ノウハウを自社資産として強く残したい場合

すべてを外注する必要はありません。

たとえば「アポ獲得だけ外部へ任せ、商談以降は自社で担当する」「インサイドセールスだけ外注し、フィールドセールスは内製する」といった分業も可能です。

一部外注・一気通貫・伴走型はどう使い分ける?

営業アウトソーシングは、外部へ任せる深さによって大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。

一部外注

営業プロセスの一部だけを外部へ任せる方法です。

例としては、次のような形があります。

  • テレアポだけを外注する
  • 営業リスト作成と初回接触だけを任せる
  • SDRだけを外部チームへ任せる
  • 特定地域の訪問営業だけを外注する
  • 初回商談だけ外注し、有望案件を自社へ戻す

社内に営業組織があり、一部工程だけ人員・ノウハウが不足している場合に使いやすい方法です。

一気通貫型

営業リスト作成からアプローチ、商談、クロージングまで、複数工程をまとめて外部へ任せる方法です。

新規事業の立ち上げ時や、自社に営業組織がほとんどない場合などに検討できます。

ただし、外注範囲が広いほど顧客情報や営業ノウハウが外部側に偏りやすいため、CRM・SFAへの記録や定例会など、情報を自社へ戻す仕組みが重要です。

伴走型

営業活動の実行だけではなく、KPI設計、営業プロセスの整理、ターゲット見直し、スクリプト改善、CRM・SFA運用などまで外部と一緒に進める方法です。

単に人員不足を補うのではなく、営業の仕組みそのものを改善したい場合に向いています。

将来的な内製化を目指す場合は、外部チームのノウハウを自社に引き継げるかも確認しましょう。

自社はどこまで営業を外部化すべき?

営業アウトソーシングでは、「外注するか・しないか」よりも、どこまで外部化するかが重要です。

次の観点から判断すると整理しやすくなります。

営業のボトルネックはどこか

まず、自社の営業プロセスで成果を止めている工程を確認します。

「リードはあるが追客できていない」「アポは取れるが商談人員が足りない」「商談はあるがクロージングが弱い」など、課題によって外注すべき工程は異なります。

自社の強みはどこにあるか

自社が得意な工程まで無理に外注する必要はありません。

たとえば、自社の提案力や商材知識が強みなら、初回アプローチだけ外部化し、商談以降は内製する方が適している場合があります。

顧客との重要な接点はどこか

高単価商材や長期取引が前提のビジネスでは、顧客との信頼関係そのものが競争力になります。

その場合は、重要商談やクロージング、既存顧客フォローなどを自社に残す判断も必要です。

どのノウハウを社内に残したいか

営業活動を外部へ任せると、顧客の反応や成功・失敗パターンが社内に残らない可能性があります。

将来的に内製化したい工程や、事業成長に直結する営業ノウハウは、自社でも記録・分析できるようにしておきましょう。

人員不足は一時的か長期的か

短期間だけ営業人員が必要なのであれば外注で補いやすい一方、長期的に必要な中核機能であれば、内製化や採用も含めて検討する必要があります。

営業アウトソーシングのメリット・注意点

営業アウトソーシングのメリット

  • 営業リソースを補える:採用を待たずに必要な工程へ外部人材を配置しやすい
  • 一部工程だけ切り出せる:自社営業を商談・提案など重要業務へ集中させやすい
  • 外部の知見を取り入れられる:ターゲット設計や営業プロセス改善などを相談できる場合がある
  • 新規事業や新しい市場を試しやすい:自社で大規模な営業組織を作る前に一定期間検証できる

営業アウトソーシングの注意点

  • 営業ノウハウが社内に残らない可能性:活動記録や顧客反応を自社でも保有する仕組みが必要
  • 商材理解に差が出る:専門性が高い商材では教育・研修が重要
  • 顧客体験を直接管理しにくい:外部担当者の対応品質を確認する必要がある
  • 外注費が必ずしも内製より安いとは限らない:契約期間や業務範囲を含めて比較する必要がある
  • 委託先への依存が高まる可能性:契約終了後も営業を継続できる体制を考えておく

営業アウトソーシングが向いているケース・慎重に検討したいケース

状況 判断
営業人員の採用が追いついていない 外注を検討しやすい
新規事業を短期間で立ち上げたい 外注を検討しやすい
営業プロセスの一部だけリソース不足 一部外注と相性がよい
営業の型やKPIが定まっていない 伴走型支援を検討しやすい
高度な専門知識が全工程で必要 内製または一部外注を慎重に検討
顧客との関係そのものが競争力 重要接点は自社に残すことを検討
長期的に自社営業組織を育成したい ノウハウ移管を前提に外注範囲を設計

営業アウトソーシングの費用は何で変わる?

営業アウトソーシングの費用は、単純な「1人あたりの料金」だけでは決まりません。

主に次の条件で変わります。

  • 委託する営業工程
  • 営業人数・稼働時間
  • ターゲット企業の難易度
  • リストやスクリプトを自社で用意するか
  • 商談・クロージングまで任せるか
  • KPI設計や改善まで含めるか
  • 固定報酬・成果報酬などの契約形態

実働だけを任せる場合と、営業戦略やプロセス改善まで任せる場合では、必要な体制が異なるため費用も変わります。

料金だけで比較するのではなく、何をどこまで任せられる料金なのかを揃えて確認しましょう。

外部企業との役割分担で決めておくこと

営業活動を外部化する場合は、委託範囲だけでなく、自社との連携方法まで設計しておくことが重要です。

項目 決めておきたい内容
担当範囲 外部が担当する工程と、自社へ戻すタイミング
KPI 架電数、接続率、商談数、有効商談、受注など評価する指標
顧客情報 接触履歴、課題、温度感、次回対応など、何を共有するか
引き継ぎ条件 どの状態になったら自社営業へ渡すか
CRM・SFA 誰が入力し、どこまでデータを残すか
改善方法 定例会、スクリプト改善、ターゲット見直しなどの進め方

営業アウトソーシングは、委託先だけで完結させるよりも、自社側でも数字と顧客情報を把握しながら改善する方が運用しやすくなります。

外注しても営業ノウハウを自社に残す方法

営業アウトソーシングを長期的な営業力向上につなげるには、外部の活動を自社の知識として蓄積する仕組みが必要です。

具体的には、次のような方法があります。

  • 顧客との接触履歴をCRM・SFAへ残す
  • 成功したトーク・失敗したトークを共有する
  • 失注理由・断り理由を分類する
  • 定例会でターゲットや営業手法を見直す
  • 営業資料やスクリプトの最新版を自社でも保有する
  • 契約終了時に運用ルールやデータを引き継ぐ

将来的に内製化する可能性がある場合は、契約開始時点から「何を自社へ残すか」を決めておくとよいでしょう。

営業アウトソーシング会社を選ぶポイント

具体的な会社を比較する際は、会社名や料金だけでなく、次の項目を確認しましょう。

  • 自社が任せたい営業工程に対応しているか
  • 自社と近い業界・商材の営業経験があるか
  • 実際に稼働する担当者・チームの体制
  • KPI・レポート・改善提案まで対応するか
  • CRM・SFAへの情報蓄積に対応できるか
  • ノウハウ共有や内製化支援が可能か
  • 契約終了後にデータ・成果物を自社へ残せるか

複数社を比較するときは、同じ委託範囲・KPI・期間を伝えたうえで提案を受けると、違いを判断しやすくなります。

営業アウトソーシングに関するよくある質問

営業アウトソーシングと営業代行は同じですか?

同じ意味に近い形で使われることがあります。

営業代行は、テレアポや商談など営業活動の実行を指すことが多く、営業アウトソーシングは営業プロセスの一部または全部を外部化する広い意味で使われることがあります。

ただし、サービス会社によって用語の定義は異なるため、名称ではなく実際の支援範囲を確認しましょう。

営業アウトソーシングは一部の業務だけでも依頼できますか?

可能です。

テレアポだけ、インサイドセールスだけ、特定地域の訪問だけなど、一部工程のみ対応する営業代行会社もあります。

自社が得意な工程は残し、不足している部分だけ外部化する方法も有効です。

営業活動をすべて外部へ任せても問題ありませんか?

案件によります。

一気通貫で任せられるサービスもありますが、顧客情報や営業ノウハウが社内に残らなくなる可能性があります。

重要顧客との商談やクロージングなど、自社に残した方がよい工程がないか検討しましょう。

営業アウトソーシングから内製へ戻すことはできますか?

可能です。

外注期間中に営業リスト、スクリプト、CRM・SFAデータ、KPI、成功・失敗パターンなどを自社へ蓄積し、採用や育成が整った段階で段階的に内製化する方法があります。

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営業アウトソーシングを検討するときは、会社を探す前に「どの営業工程を、どの深さまで外部化するか」を整理することが重要です。

「テレアポだけ外注したい」「営業立ち上げから相談したい」「自社と外部の役割分担をどう設計すべきか分からない」という場合は、コンペルにご相談ください。

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この記事の監修者

鶴田克之のプロフィール写真

鶴田克之

株式会社ジャパンプ取締役

営業歴20年以上。様々な業界の営業代行を担当し、

楽天やミスミなど大手企業の営業支援も経験。
新規開拓に加え、営業チームの立ち上げ・マネジメントにも携わる。
営業代行の発注設計と会社選定(相場・依頼範囲)に関する内容を監修。

岡林洋祐のプロフィール写真

岡林洋祐

株式会社ジャパンプ取締役

営業歴15年以上。様々な業界の営業代行を担当。
リクルートやキーエンスなど大手企業の営業支援も経験。
スクリプト改善や架電運用の最適化など、現場で成果を出す実務に強みを持つ。
営業代行で成果を出すための運用設計(品質管理・改善・教育)に関する内容を監修。

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