「検索順位はどうやって決まるのか?」
こんな風に疑問に思ったことはないでしょうか?
Googleは検索順位を決めるために、WEBサイトの巡回を24時間365日絶えずクローラと呼ばれるロボットに行わせています。クローラがサイトを見つけやすく、認識しやすくさせることを「クローラビリティが上がる」と言います。質の高いコンテンツでなおかつクローラビリティが高ければ、サイトの情報がGoogle側に正確に登録され、SEO面で良い評価を得やすくなります。
この記事ではクローラビリティについて、その基本や改善のコツをわかりやすくご紹介します。
コンテンツ作成を頑張っているけどなかなか検索で上位に上がれない、クローラビリティについて知っておきたい、少しでもSEO対策を完璧に行いたいという方はぜひ今回の記事を参考にされてください。
1.クローラ・クローラビリティとは?
「クローラ」とは、WEBサイトを巡回するGoogleのロボットのことを指します。そして「クローラビリティ」は、クローラにおけるWEBページの情報などの見つけやすさ、認識しやすさのことを指します。
つまり「クローラビリティの向上」とは、WEBサイトをクローラに見つけやすく、認識しやすくさせることを意味します。クローラビリティが向上すると、SEO効果が高まり検索上位を狙いやすくなります。
1.検索エンジンの検索順位決定の仕組み
ではなぜクローラビリティが向上すると検索上位を狙いやすくなるのでしょうか。
その理由を知るためには、Googleにおける検索順位決定の仕組みを理解しておくといいでしょう。
1.WEBサイトをクローラが巡回
まず、クローラはWEBサイトを巡回し情報を収集します。WEBサイトをクローラが巡回することを「クロール」といいます。クローラは24時間365日WEB上のサイトを常に巡回して情報を収集しています。
2.ページがインデックスされる
クローラが読み取った情報はGoogleにインデックス(登録)されます。
たとえば「自分がアップしたブログを公開後すぐに検索してもなかなかヒットしなかった」という経験はあるでしょうか。これは、まだクローラが巡回しておらず、Googleにインデックスされていないため検索でヒットしなかったことが原因です。
つまり、Google検索でヒットされるためにはクローラがサイトの情報をGoogleにインデックスする必要があるということです。
3.アルゴリズムに基づいて検索順位が決まる
クローラが情報をインデックスすると、Googleは独自の基準に照らし合わせてサイトの情報を評価します。
Google独自のアルゴリズムによって評価されたサイト(コンテンツ)は、検索順位が決まり検索結果として表示されるようになります。
クローラが巡回する頻度が上がれば上がるほど正確にサイトの情報が収集され、SEOにおける評価が上がりやすくなります。そのため「クローラビリティ」を上げておくことが、検索上位を目指すために重要になります。
2.クローラビリティを改善する内部対策のコツ
「クローラビリティ=サイトの情報の収集しやすさ」であり、クローラビリティが向上すればクローラの巡回頻度が上がるため、SEO評価も上がりやすくなる、というところまでご説明しました。
クローラビリティを改善するための施策としては、「内部対策」と呼ばれる自分のサイト内部を改善する方法があります。ここでは内部対策の具体例を紹介します。
1.XMLサイトマップを作成する
1つ目は、XMLサイトマップを作成することです。
XMLサイトマップとは、その名前のとおりサイトの地図のような役割を果たします。まずXMLサイトマップを作成し、自分が利用しているWEBサイトのサーバーにアップロードします。その後Googleサーチコンソールに作成したサイトマップを送信すれば、クローラビリティは大きく改善します。
XMLサイトマップを作成については「〇〇(自分が利用しているブログツールなど) サイトマップ作成方法」と検索するとヒットしやすいでしょう。
2.高品質なコンテンツを作成する
2つ目は、高品質なコンテンツを作成することです。
高品質なコンテンツを作成することはSEO対策における基本であり最も重要な点です。またよりクオリティの高いコンテンツ制作をすることで、クローラビリティの改善にもつながります。
3.わかりやすいURLにする
3つ目は、わかりやすいシンプルなURLにすることです。
ページごとにURLを設定する際、日本語で設定してしまうと文字化けが起こります。文字化けしたページはクローラビリティを下げる理由となります。
たとえば、「SEOにおけるクローラビリティとは?」というタイトルの記事であれば「http://www.(自社サイトドメイン)/seo-crawlerbilty」と設定するといいでしょう。URLを内容を示唆するわかりやすい英単語などにすればクローラビリティが向上します。できるだけ内容を示唆するような簡単な文字(半角英数字)にしておきましょう。
4.URLの階層を3つ程度にする
4つ目は、URLの階層を3つ程度に留めておくことです。
ブログなどでは、カテゴリーによって階層化することができます。たとえば、トップページを階層1、各カテゴリーを階層2、各カテゴリーごとのトピックを階層3とします。
クローラから発見されやすいのは高い階層のため、カテゴリーを深くしていくとクローラビリティの低下につながります。そのため、もしブログなどをカテゴリー分けする場合は、多くても3階層までに留めておきましょう。
5.内部リンクをうまく活用する
5つ目は、内部リンクをうまく活用することです。
たとえば、サイトのトップページに下層のカテゴリーや記事へアクセスできるURLリンクが貼ってあると良いでしょう。そうすれば、クローラがトップページに訪れた際に内部リンクを通って下層のページまでクロールしてくれるため、クローラビリティが向上することになります。
6.画像ファイルなどを最適化する
6つ目は、画像ファイルなどを最適化することです。
画像のサイズが大きければ大きいほど、クローラの情報収集が捗らなくなります。画像はできるだけ圧縮し、サイズを小さくしておきましょう。画像ファイルなどデータサイズを小さくしておくことで、クローラビリティの向上だけでなく、サイトの表示スピードも上がります。ユーザビリティにも繋がるため、両方の面でSEO対策に効果的です。
7.パンくずリストを設定する
7つ目は、パンくずリストの設定です。
パンくずリストとは、ユーザーが現在どの階層のページを表示しているかを表すものです。たとえばファッションサイトを閲覧しているときに、このような表記を見たことはないでしょうか「TOP > メンズ > シャツ」
これがパンくずリストで、「現在あなたはメンズのシャツのページを閲覧しています」ということを示しています。パンくずリストを設定することで、クローラはリンクから巡回しやすくなり、ユーザーにとってのユーザビリティも向上します。
8.不要・重複ページは削除する
8つ目は、不要なページ、重複するページを削除することです。
ユーザーにとって価値がないページや、必要のないページ、重複しているページは削除しておきましょう。こういったページを放置してしまうと本当にクロールしてほしいページへ辿り着く確率が下がります。クローラビリティを上げるためにも、必要なページのみに整えておくことが大切です。
3.クローラビリティを改善する外部対策のコツ
続いて、クローラビリティを改善するための「外部対策」について解説します。
外部対策はシンプルに「被リンクを増やすこと」です。「被リンク」とは外部サイトから自分のサイトへリンクが向けられることを指します。
たとえば、他人のブログで「このサイトの内容が参考になりました」と紹介され、リンクをもらうことを「被リンク」になります。このように、様々なサイトから被リンクをもらっていると、他人のサイトを巡回中のクローラが被リンクから自分のサイトもクロールしてくれるようになります。
被リンクが多いほどクローラが訪れる頻度が上がるため、クローラビリティを上げる方法としては有効です。被リンクをもらうためには、SNSなどで積極的に発信したり、質の高いコンテンツを作成することが大切です。
4.クローラビリティ状況の確認方法
「クローラが巡回しているかどうかってどうやって確認するの?」という疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。確認に使えるのは、主に検索エンジンとGoogleサーチコンソールの2つです。
1.「site:(WEBサイトURL)」で検索してみる
1つ目は、検索エンジン(Google)の検索窓に「site:(自分のWEBサイトURL)」と入力して検索してみることです。
検索結果に自分のWEBサイトが表示される場合は、クローラが巡回し、Googleにインデックスしていることがわかります。
2.Googleサーチコンソールで確認する
2つ目は、Googleサーチコンソールで確認する方法です。
Googleサーチコンソールでは「クロールの統計情報」という項目があり、下記に関して確認することができます。
・1日あたりにクロールされたページ数
・ページのダウンロード時間
・1日にダウンロードされるキロバイト(KB)数
これらを確認することにより、クローラがどれだけ自分のサイトを巡回しているかがわかります。
数日単位でみると多少の上下があると思いますが、3ヶ月単位など長期的に確認するとクローラビリティが上がっているか下がっているかを視覚的に確認することができます。
5.クローラビリティが下がる原因
最後にクローラビリティが下がる原因について紹介します。
クローラビリティが下がっている場合、下記の項目に該当するものがないかチェックしてみてください。
1.「robots.txt」でクローラをブロックしている
「robots.txt」とは、クローラをブロックするためのファイルのことを指します。
一般的にはクローラに巡回される必要がないページ、検索エンジンで検索されたくないページなどに設定するファイルです。自分で設定する必要があるため、最初から「robots.txt」によってクローラをブロックしているということはまずありません。既に「robots.txt」を設定したことがあるのであれば、必要最低限のページでの使用に留めましょう。
2.エラーが起こっている・レスポンスが遅くなっている
サイトやページでエラーが起こっている場合や、ページが重くレスポンスが遅い場合はクローラに負荷がかかります。結果としてクローラビリティの低下に繋がりやすくなります。
サイトはエラーがないように常に更新し、ページが重くならないよう画像ファイルなどは最適化しておきましょう。
3.サイトの更新・改善頻度、コンテンツの質が低い
サイトのコンテンツの質が低い場合、質の高いサイトと比べてクローラの巡回頻度は下がります。
・情報量が少ない
・悪質で低品質なコンテンツ
・更新されていない古い情報
こういったサイトであれば、クローラが巡回しない可能性が高いです。高品質なコンテンツを作ることを前提として、常にコンテンツはアップデートし続けましょう。
6.まとめ
クローラビリティとは、GoogleのロボットによるWEBサイト巡回がいかにスムーズに行えるかの指標のことを指します。SEOにおいて効果を出すためには、クローラビリティを向上させ、ユーザーにとって価値ある情報をGoogle側にインデックスしてもらう必要があります。
質の高いコンテンツをせっかく作成できたとしても、Googleに正確にインデックスされなければなかなか検索順位が上がりません。今回の記事を参考にしながら、クローラビリティ向上のためにできることは少しずつ実行していきましょう!