AISAS(アイサス)の法則とは、マーケティングにおいて顧客が商品を買う際の意思決定のプロセスを5段階に分けて示したもののこと。インターネットの普及により変化した意思決定プロセスについてAIDMAの法則を応用して作られた考え方のモデルであり、顧客による検索や購入後の他ユーザーへの情報共有までを行動プロセスとして含むところに特徴がある。

AISASの法則は、Attention(注意)・Interest(興味を持つ)・Search(検索する)・Action(買う)・Share(共有する)の5段階で構成されている。

Attentionは、顧客が商品を知っている段階。
Interestは、顧客が商品の内容や特徴を理解して興味を持った段階。
Searchは、顧客がインターネットで検索して情報を集めたり比較する段階。ホームページの他にも口コミや比較サイトなどの情報が参考にされる。
Actionは、実際に商品を買う段階。
Shareは、購入後に商品の口コミなどをネットで他人に共有する段階。

1920年代に提唱されたAIDMAの法則に対して、AISASの法則は顧客がインターネットで検索したり情報共有するなど購入の前に商品について能動的に情報を集めるようになった時代背景を前提として考えられている。

 

《AISASを取り入れた事例》

1.スターバックス
[Attention]SNSを使って商品の認知度を高めている。Twitterの公式アカウントはフォロワー数が610万人を超えている。
[Interest]Twitterで新作の情報を公開したり、話題性のあるメニューを開発することで消費者の興味を引いている。
[Search]興味を持った消費者はTwitterやInstagramで検索を行う。
[Action]期間限定で新商品を販売することで、消費者は実際に店舗に行って商品を購入する。
[Share]スターバックスの商品は写真映えするものが多く、SNSにシェアする人が多い。このシェアが非常に強いため、広告費をかけなくても顧客が増える仕組みとなっている。

2.RIZAP
[Attention]特徴的なBGMを使ったインパクトのあるCMを放映したことで、認知度を高めた。
[Interest]有名人を起用したCMと「結果にコミットする」という頭に残るキャッチコピーで、消費者の興味を引いている。
[Search]HPの内容を充実させることで、検索してきた消費者に購入まで至ってもらうような工夫をしている。
[Action]298,000円と安くはない価格だが、「30日間の全額返金保証制度」を設けることで、購入へのハードルを下げている。
[Share]ビフォーアフターの写真をSNSで共有することによって、広告効果が生み出されている。

 

【AISASの法則】

読み方:あいさすのほうそく

英語:AISAS

例文
(1)AISASの法則は、飲み物など意思決定の期間が短く、個人の好き嫌いで購入が決まる商品に有効とされています。
(2)AISASの法則は電通によって提唱されたと言われています。

 

 

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