「リスティング広告」って初めて聞くと、なんだか難しそうですよね。
リスティング広告は、簡単にいうと「インターネット上に広告を出すこと」です。近年、マーケティングはインターネットを利用することが前提となっているため、リスティング広告について知っておくことはとても重要です。
今回の記事では、リスティング広告について初心者の方や、リスティング運用を考えている方のために詳しく解説していきます。ぜひこの記事でリスティング広告の知識をつけ、今後のマーケティングに活用してください。
1.リスティング広告とは?意味を解説
「リスティング広告」とは、WEBプロモーションの手法のひとつです。
リスティング広告には、ユーザーが検索した検索結果に連動した「検索連動型広告」と、広告枠があるパートナーサイトに表示させる「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」があります。
テレビCMなどの広告では不特定多数な人に宣伝できるメリットがありますが、広告にかかる費用に対して効果が薄いというデメリットがあります。一方で、リスティング広告はユーザーの関心に合わせて広告を表示するので、費用対効果が高いといわれています。
「PPC(Pay Per Click)」と呼ばれる、広告がクリックされると費用が発生する方式と、表示された回数によって費用が発生する「インプレッション課金」方式が一般的です。
1.「検索連動型広告」
「検索連動型広告」とは、ユーザーがあるキーワードを検索した際に、その検索結果にあわせて表示される広告のことをいいます。
Google上で検索したときに【広告】と表示されたサイトが一番上に出てきますが、これがリスティング広告です。たとえば2020年11月現在、Googleで「健康 サプリメント」で検索すると、検索結果の一番上に大塚製薬のリポビタンDXが表示されます。
つまり、これは大塚製薬が広告費を払ってリポビタンDXのリスティング広告を出稿しているということです。このように、ユーザーが検索するキーワードに合わせた広告が表示されるため、ユーザーの関心を惹きつける効果的な宣伝効果が期待できます。
2.「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」
「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」とは、広告枠があるパートナーサイトにバナーやテキストなどの広告を表示させる方法のことをいいます。パートナーサイトのコンテンツや、訪れるユーザーの属性にあわせた広告を表示させることができます。
たとえば釣りのサイトでは釣具の広告を、キャンプのノウハウサイトではキャンプ用品の広告を、ファッション系コラムのサイトでは洋服の通販広告など、コンテンツと連動した関心の高い広告を表示させることで高い広告効果を期待できます。
「検索連動型広告」は検索キーワードからアプローチするのに対し、「コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告)」ではユーザーの興味・関心からアプローチするという違いがあります。そのため、ユーザーに名前が知られていない商品(検索されない商品)でも、ジャンルに合ったサイトに表示させることで購買意欲のあるユーザーの目にとまる機会が多くなります。
2.リスティング広告のメリット
次にリスティング広告の具体的なメリットについて解説します。
リスティング広告のメリットには次のようなものがあります。
・効果が出るのが早い
・ニーズの高いターゲットにアプローチができる
・1,000円など少額からはじめられる
・データを収集できる
これらのメリットについて、ひとつずつ解説します。
1.効果が出るのが早い
WEB上のコンテンツマーケティングでは「SEO対策」が一般的です。
しかしSEOマーケティングではコンテンツを上位表示させるために最低半年〜1年、もしくはそれ以上の期間がかかります。
一方でリスティング広告を出稿することにより、1ページ目に表示させることができます。
結果が表れるまで時間の掛かるSEOマーケティングに比べて、即効性があります。
2.ニーズの高いターゲットへアプローチができる
リスティング広告は関連性の高いコンテンツやキーワードに集まるユーザーに対して表示されるため、ニーズの高い顧客へのアプローチが可能です。
たとえばキャンプに興味のある人なら、キャンプ道具を紹介しているブログなどを見ているうちにキャンプ道具が欲しくなるものです。そのブログに「健康サプリメント」の広告が表示されているよりも、「キャンプグッズ」の広告が表示されていた方がクリックされやすいでしょう。
テレビCMなどの場合、どんなことに興味・関心がある人なのか?どんな年齢層なのか?が不透明なまま多額の広告費をかけてCMを流さなければいけないというデメリットがあります。それに比べて、興味・関心がはっきりしたユーザーにアプローチできるのがリスティング広告の強みです。
3.1,000円など少額からはじめられる
テレビCMの相場は起用するタレントの知名度や時間帯にもよりますが、数百万〜数千万円の費用がかかります。しかも、CMに払っただけの効果が出るかは実際にやってみないとわかりません。そのため、資金が豊富な大手企業やすでに多くの利益を出している企業以外にはリスクが高い広告戦略です。
一方でリスティング広告は1,000円〜1万円程度の低予算からでも試験的に始めることができます。リスティング広告の出稿方法さえ覚えてしまえば、パソコン一台で個人でもできるため、アフィリエイターのような個人事業主・フリーランスの方でも気軽に始めることができます。
テレビCMの場合は莫大な予算が必要ですが、リスティング広告は「試しに」という感覚で実験的に取り組めるというメリットがあります。
4.データを収集できる
リスティング広告は、出稿した広告がどの程度の効果を出したのか、どのような時間帯にアクセスが集中したのか、ページのどこでユーザーが離脱したのかなどのデータを集めやすい媒体です。
テレビCMでもある程度データは集めることができますが、テレビのつけっぱなしや複数人が同時に見ている可能性を考えた場合、パソコンやスマホなどと比べて個人的なデータは集めにくいでしょう。
リスティング広告を通してデータを集めれば、より具体的なユーザーのニーズが発掘できます。
データを元に改善を行い、トライ&エラーを繰り返すことで確実に効果を上げていくことが可能です。
3.リスティング広告のデメリット
次にリスティング広告のデメリットについても紹介していきます。
リスティング広告のデメリットとしては下記のようなものがあります。
・不特定多数への認知度アップ効果はない
・効果を高めるには分析・改善が必要
・運用にはコストがかかる
これらのデメリットについて、ひとつずつ解説していきます。
1.不特定多数への認知度アップ効果はない
リスティング広告は検索ワードやコンテンツに連動してユーザーに広告が表示されるため、不特定多数のユーザーに対してのアプローチには向いていません。
不特定多数の大衆へのアプローチに向いているのはテレビCMです。たとえば、化粧品・化学メーカーの「花王」、食品メーカーの「永谷園」などを知っている人も多いでしょう。テレビCMは、番組の合間に流されるため、ユーザーは受動的に視聴することになります。
一方でリスティング広告は、ユーザーが何かについて検索したり、特定のジャンルのサイトを開くことで初めて表示されます。そのため、興味・関心がない不特定多数の人の目には届きにくいという特徴があります。
2.効果を高めるには分析・改善が必要
リスティング広告はインターネットが普及してから生まれたプロモーション方式です。現在ではすでに市場の開発が進み、リスティング広告のプロフェッショナルも存在し、コンサルティングなどの需要も増えています。
そのため、検索ボリュームの多いキーワードなどは資金力のある大手企業が有利といわれています。小規模な会社や個人がリスティング広告で成果を出すには、ニッチなキーワードを攻めたり、出稿した広告のデータを元に精度を上げるための分析・改善をしていく必要があります。
3.運用にはコストがかかる
リスティング広告のメリットでは「1,000円など少額からはじめられる」というメリットを紹介しましたが、継続的に効果を出すには運用コストが必要です。
リスティング広告は分析、改善していくことが前提なので、トライ&エラーを繰り返していくうえでの予算を必要とします。コンテンツマーケティングで有名な「SEO対策」は、効果を出すために時間はかかりますが、行おうと思えば無料でも運用が可能です。
一方で、リスティング広告の場合は試行錯誤のために費用が必要です。
必要になる金額は規模や試行錯誤の回数、利益率によっても異なります。
4.リスティング広告の仕組み
リスティング広告は、ユーザーに表示された広告がクリックされた場合にのみ料金が発生する「PPC(Pay Per Click)」を採用しています。
発生する料金(費用)はオークション形式によって決定します。あるキーワードに対して出稿する広告に対して「1クリック●●円の費用を払います」と入札し、同じキーワードに広告を出している競合とオークションを行います。
たとえば、あなたが「1クリック200円まで払います」と入札したとしましょう。B社が「1クリック100円まで払います」、C社が「1クリック150円まで払います」と入札したとします。この場合、最も高い単価を入札したあなたの広告が一番上に表示されるということになります。
広告の品質に注意しよう
「入札で表示順位が高くなるなら、大企業が有利じゃないの?」と思われるかもしれません。
確かに資金力が豊富な企業ほど広告単価を高く入札できるため有利かもしれません。しかし、入札単価を高くしすぎると利益率が低くなるため、一概に単価を高く設定すればいいというわけではありません。
また、広告の掲載順位は「広告ランク」によって決まります。「広告ランク」とは、「入札単価×品質スコア」によって決まります。品質スコアとは、広告のページの利便性やキーワードに対する関連性などによって決まります。たとえば、悪質なサイトへ誘導する広告に高単価な入札をしても、品質スコアが低くなるため、表示されない可能性が高くなります。
一方で、入札価格が低くても品質スコアが高ければ、入札価格が高い他社よりも掲載順位が高くなる可能性があります。たとえば、下記のような場合、入札単価はA社が最も高いですが、品質スコアを加味した広告ランクによって、B社の広告が一番上に掲載されます。
入札単価 | 品質スコア | 広告ランク | |
A社 | 200円 | 4 | 800 |
B社 | 100円 | 10 | 1,000 |
C社 | 150円 | 6 | 900 |
広告を出稿する場合は入札単価だけに気を取られず、掲載するページの品質にも注意しましょう。
5.リスティング広告を利用する代理店の選び方
リスティング広告を利用する場合、広告代理店を選んで出稿する必要があります。
広告を出稿するにあたっては、料金携帯やデータ(レポート)のわかりやすさなどから選ぶといいでしょう。リスティング広告として最も有名かつ、無料でデータ解析などのツールを利用できるのは『Google広告』です。
Google広告は「検索連動型広告」、Yahoo広告は「ディスプレイ広告」のため、初めて利用する場合はこの2社のどちらかのサービスを利用することをおすすめします。
6.リスティング広告を効果的に運用するコツ
最後に、リスティング広告を効果的に運用するにあたってのコツをご紹介します。
リスティング広告を出稿する際には下記のポイントについて意識しましょう。
・キーワード選定
・効果的なタイトルをつける
・少額からはじめてみる
・データを解析して改善する
上記について、ひとつずつ解説します。
1.キーワード選定
広告を出稿するにあたり、重要なのは「キーワード選定」です。
キーワードは「Google広告キーワードプランナー」を使って、検索ボリュームをみながら選定しましょう。検索ボリュームは多ければ多いほど、ユーザーに検索されているということになりますが、検索ボリュームの多いキーワードは競合他社が複数あると考えましょう。
「カメラ」というキーワードを狙うのであれば、さらに絞り込むために「30代 初心者 カメラ」など複数のキーワードの組み合わせも候補にいれましょう。キーワードは自分が広告した商品に合ったものを、複数個設定することをオススメします。キーワードはできるだけたくさん洗い出し、ブラッシュアップ(厳選)していきましょう。
2.効果的なタイトルをつける
広告に設定するタイトルは、クリックされやすい効果的なタイトルをつけるように心がけましょう。たとえば、タイトル付けの基礎としては数字を入れて具体性をあげたり、パッと視界に入っただけで理解できる言葉をつかうことが挙げられます。
・「初回500円」
・「人気●●BEST3」
・「厳選●●TOP10」
など、表示されて目に入った瞬間に興味が湧くようなタイトルが効果的です。
文字数が多すぎる(タイトルが長すぎる)と、文字が見切れてしまうこともあるので、文字数にも注意しましょう。
3.少額からはじめてみる
リスティング広告は知識を詰め込むより、実際に出稿してみた方が効果が出るスピードは着実に上がります。ユーザーのニーズは、時間の流れとともに変化していきます。今うまくいっている広告が1年後に同じようにうまくいっているとは限りません。
ユーザーのニーズが変われば、検索されるキーワードも異なります。
そんな時に重要になるのは「経験値」です。
少額でも毎月広告を出稿していればデータが取れるので、市場の微妙な動きや変化にも気付くことができます。また、深堀りしていく中でニッチで効果的なキーワードや、競合が気づいていないニーズを発見できることも多いです。
「完璧」を求めず、長期的な目線を持って少しづつ始めていきましょう。
4.データを解析して改善する
リスティング広告を出稿すれば、運用後は必ずデータが取れます。広告の運用後は必ずデータを解析し、広告の精度をあげていきましょう。たとえば、広告を出稿し期待通りの成果が上がらなかったとします。その場合、出稿した広告は失敗ではなく、「改善の種」になります。
広告運用によって得たデータは、よりよいリスティング広告を行うための大切な情報源です。
まとめ
リスティングのメリットとデメリットをまとめると次のとおりです。
■メリット
・効果が出るのが早い
・ニーズの高いターゲットへアプローチができる
・1,000円など少額からはじめられる
・データを収集できる
■デメリット
・不特定多数への認知度アップ効果はない
・効果を高めるには分析・改善が必要
・運用にはコストがかかる
リスティング広告は費用がかかる分、SEOマーケティングと比べてコスト的なリスクがあります。
しかし、効果を上げられるようになれば費用対効果は確実に高くなるため、コストを掛けて実践する価値はあります。
特に試行錯誤によって得られるデータはお金では買えない価値を持ちます。
リスティング広告の運用を考えているのであれば早めに始めることに越したことはありません。
これからの運用のために今回の記事を参考にしていただければさいわいです。
リスティング広告に興味はあるが、自社で運用をするのが難しいなど、お悩みの方は、リスティング広告運用の会社さんに相談してみるのもおすすめです。
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