新卒で会社に入社した場合、多くの企業で新入社員研修があります。
入社式に辞令が下りたあと、最初は配属された部署ではなく新入社員だけ集められて一定期間研修を受けるのです。海外では「新卒」という制度はなく、これは日本独特の慣習とされています。

今回は、この日本独自の「新入社員研修」の必要性と、効果的な研修のポイントについてご紹介します。

1.新入社員研修の必要性

まずは新入社員研修をする目的と必要性について紹介します。

社会人としての自覚を持たせる

学生と社会人とは、周囲に対する意識が大きく異なります。
最も大きな違いは「責任感」です。社会人には自分の行動が周囲にどの様な影響を与えるのかを考える能力があり、これを「社会人としての自覚」といいます。

近年の若者世代はゆとり世代と言われ、個性を尊重した教育を受けています。何かあった時には親や教師などがすぐに対応してくれることから、基本的に自分を優先して考える傾向にあるとされています。そのため新入社員研修において、顧客や同僚がどう思うか、規律を守ることの重要性などを学び、「社会人としての自覚」を持たせる様に導くことが大切になります。

企業理念を理解する

会社は、社員全員が共通の目的を持ち、収益を増やす為に努力する場所です。そのため自分が勤務する会社の企業理念や戦略、そして自社商品の特徴や、取引先などについて知っておく必要があります。

例え人事や経理などの管理部門に配属されたとしても、自分の仕事に責任と誇りを持てるように、研修を通して新入社員に企業理念を理解してもらうことが大切です。

ビジネススキルを身に付ける

新入社員は実際に仕事する上で、必要となる知識や技能を身に着けていく必要があります。まずは研修を通して顧客への接し方等のビジネスマナーから、業界で使われている専門用語や共通の決まりごとなどについてしっかりと学ぶことができます。

2.新入社員研修で学ぶべきこと

新入社員研修と言うと、「お辞儀の仕方」「挨拶の仕方」など、訓練的なものをイメージしますが、それだけではありません。入社してすぐに新入社員に適切な教育を施すことで、仕事における行動のとり方や考え方に大きな影響を与えることができます。

意識改革

社内の人間関係においては、学生時代とは違い相手に対する個人的な感情を抑えて協力し合う必要があります。そして顧客や取引先とは良好な関係を結ぶことが、会社に利益をもたらすために非常に大切になります。

対人関係のために身だしなみを整えたりきちんとした言葉遣いをするなど、常に自分が人からどの様に見られているのかを常に意識させるように指導を行うことで新入社員の意識改革を促します。

言葉遣い

現代人は日本語が乱れていると言われています。
「食べれる」「見れる」などの「らぬき言葉」や、「マジ」「ヤバい」などの若者言葉に加え、「オワコン」「ワロタ」などのネットスラングが使われています。ビジネスの場できっちりと使い分けられれば良いのですが、残念ながら若い世代はその言葉の使い分けができていない、あるいは間違った敬語遣いをしてしまうといった傾向があります。

特に、「ビジネスの場では年齢や肩書に関係なく全て敬語を使う」「社外の人に対して、社内の人は全て呼び捨てにする」ということが理解できておらず、タメ口を使ったり、謙譲語が使えない人が増えています。研修を通して早い段階で、間違えやすい言葉遣いはしっかりと教えておくことになります。

電話応対

電話応対も、新人研修のカリキュラムとしてはポピュラーですが、多くの場合は現場で先輩の応対を聞きながら覚えることになります。しかし電話応対は相手により臨機応変に対応しなければならないだけでなく、最近ではクレーマーも多いため、新人に関わらず電話応対が苦手、という人は多くいます。

電話応対のクオリティが企業のイメージを左右することもあるので、新人のうちに電話応対の教育を行うことは必須です。特に「もしもしと言わない」「相手の社名や氏名を確認する」「待たせ過ぎず、折り返しにする」「保留ボタンを必ず使う」「おどおどしない」などの基本は、実務に入る前に研修で身に着けておくことが大切です。

ビジネス文書

ビジネス文書には実に数多くの種類がありますが、ほとんどの場合定型フォーマットがあったり、前回の書類が残っていたりするので、さほど心配はいりません。ただし、最近では取引先と直接メールやLINEでやり取りする機会が増えています。適切な件名の付け方や、あいさつ文、「CC・BCC」の使い方などを初めに学んでおく必要があります。

営業訪問・来客応対

営業訪問においては、アポの取り方はメールなどで比較的簡単に行うことできますが、訪問当日の立ち振る舞いが大変重要になります。特に「名刺交換」は昔も今もマナーは変わっておらず、人数が増えるほど順番が複雑になります。名刺の受け取り方だけではなく、貰った後にどうするか、名刺を切らしてしまったらどうするかまで、しっかりと教育しておいた方が良いでしょう。

来客への応対としては、最近では受付に人を置かず、インターホンで取り継ぐところも増えています。訪問してきた人が長時間受付で待たされることのないよう、速やかに会議室に案内するなど、基本的なマナーを学ぶことも大切です。

また、最近では防犯や感染症対策の観点からも、訪問する側と受け入れる側のどちらの立場になっても適切に対応できるようになる必要があります。

コンプライアンス

コンプライアンスは最近注目される様になった言葉で、社会人であっても意味がよく理解していない人が多いのが実情です。勤務歴が長い人程コンプライアンスをないがしろにしてしまいがちのため、新人のうちにしっかりと浸透させておきましょう。

コンプライアンスは「法令順守」と訳されますが、企業においては「社会的規範や倫理を守って行動すること」を意味します。「会社のものはボールペン1本であっても持ち帰ってはならない」「会社のパソコンや携帯を私用に使ってはならない」「社内の情報を他人に教えてはいけない」など、基本的なことばかりです。しかしこういった規範を守らないことが情報漏えいなどに繋がり、企業の運営に大きく影響を与えてしまう恐れがあるため、コンプライアンスの順守を徹底させる必要があります。

業界の情報

事前に企業研究をしてきた新入社員でも、インターネット上で得られる知識や情報しか入手できていません。研修の段階で事業内容などについて詳しい情報を与え、理解を深めることで、仕事に対するモチベーションが高めることができます。

また自社の商品やサービス内容だけではなく、業界の動きや将来予測される方向性などを説明しておきましょう。さらにただ座学として教えるのではなく、プレゼンテーションを行うことでプレゼンについても学ぶ機会にもなります。

3.新入社員研修会社で実績のあるおすすめ4選

(1)株式会社アーベント


http://biz-quiz.jp/
特徴
株式会社アーベントは、社員に身に着けてほしいことや会社が伝えたいことを、クイズを取り入れたワークショップ形式で学んでもらう研修会社です。研修の大きな特徴として、楽しく取り組めるようチームで取り組んでもらい、様々な企画を通し大量に、楽しくインプットとアウトプットをこなしてもらえるものになっています。研修を通し、内定者同士の結びつきを強めるだけでなく、ビジネスに必要な発想力や知識を身に着け、働くとはどういうことか、仕事で成果を出すにはどうすべきかなどについて考えてもらうことができる内容となっています。
こんな方におすすめ
・内定者の内定辞退率を抑えたい
・社会に出て働く意識を身に着けてほしい
・社員に学び続ける人になってほしい
料金
1日コース:40万~50万
半日コース:30万~40万
勉強会:20万~30万
※全て税別料金

 

(2)株式会社ベターコミュニケーション


http://www.better-com.jp/
特徴
株式会社ベターコミュニケーションは、企業研修として経験豊富な講師のもと接遇マナー研修やセミナーなどの社員研修を行っています。基本的な接遇研修だけでなく、職種に合わせた介護接遇や病院接遇研修などにもしっかりと対応しています。要望に応じたオーダーメイド研修を行っており、社員一人一人のコミュニケーション能力を高めることで顧客満足度に貢献できるような研修を行っています。
おすすめポイント
・要望に応じたオーダーメイド研修を実施
・ロールプレー形式を中心とした、より現場に即した研修
料金
◇通常期間
研修時間 研修料金(税別)
~3時間 50,000円
~4時間 60,000円
5~7時間 80,000円

◇特別期間(4月1日~4月10日)

研修時間 研修料金(税別)
~4時間 80,000円
5~6時間 90,000円
1日コース(~7時間) 100,000円

※別途、講師の実費交通費など

(3)株式会社インソース


https://www.insource.co.jp
特徴
株式会社インソースは、企業向け公開講座や社員研修のほか人事関連コンサルティングや業務改革、eラーニングなどを行っています。新人向け研修のなかでは特に「新人8大スキルアセスメント付き新人研修」は2日間の研修が1人当たり46,000円とコスパが高く、受講者からも高い評価を得ています。どの研修においても受講者の理解度や講師満足度も高いことが特徴で、年間受講者は49万人と、信頼の実績を備えています。
こんな方におすすめ
・クオリティの高い新人研修会社を探している
・限られた予算内で社員教育・社員研修を行いたい
・低価格かつ効果的な研修を行いたい

(4)株式会社マイナビ


https://www.mynavi.jp/
特徴
株式会社マイナビは、人材育成を目的とした「マイナビ研修サービス」にて各種研修を提供しています。マイナビは40年以上にわたり学生の就職活動・企業の採用活動を支援してきた実績とノウハウを最大限にサービス活かしている点が大きな特徴です。ロールプレイング型研修の「ムビケーション」や新入社員向けにビジネスマナーに注目した「育成力強化シリーズ マイナビ新入社員研修」など様々な種類の研修を揃えており、「主体性の醸成」をコンセプトとしてビジネスマナー、ビジネスコミュニケーション、ビジネスシュミレーションなど、新入社員が必要とする基礎を学ぶことができます。
こんな方におすすめ
・研修を通して新入社員の問題解決能力を向上させたい
・ロールプレイング研修を行いたい
・限られた予算内で効果的な社員研修を行いたい

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新入社員研修を行うことで、新入社員は「自分が何を期待されているのか」ということを知ることができます。現場でゼロから教える手間が省けるため指導する側の負担が減り、基礎知識を学ばせることで仕事の基本的なミスも防ぐことができます。新人一人ひとりの日々のやる気を引き出し、効率的に働いてもらうために、新入社員研修を活用していきましょう。

 

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