PPMとは、プロダクトポートフォリオマネージメントの略称で、自社の事業を分析して、資源分配の最適化を行うフレームワークのことです。市場成長率と市場占有率(の2軸からなる座標に、自社の事業や製品、サービスを分類し、経営資源の投資配分を判断します。分析を行うことで、自社や競合他社の立ち位置を確認し、戦略を練るのに役立ちます。
PPMは、上記のような表を利用します。自社の事業を「花形・金の生る木・問題児・負け犬の4つのポジション」に分類します。
◆花形
花形は、市場成長率と市場占有率がどちらも高い事業になります。市場占有率が高く利益が出やすいですが、市場成長率も高いため競争の激しい状態です。市場競争を勝ち抜くために、積極的な投資をし続けることが必要になります。仮に投資を躊躇してしまうと、すぐにマーケットシェアを奪われてしまいます。競合他社に抜かれないためにも、積極的・継続的に投資が必要となります。
◆金の生る木
金の生る木は、市場成長率が低く、新規参入も多くないため、積極的な投資が必要なポジションではありません。一方で、市場占有率が高いため、安定した利益が出しやすいポジションです。そのため、金の生る木に分類された利益はできるだけ花形や問題児の事業に振り分けていくのが良いでしょう。
◆問題児
問題児は、市場占有率を高めることができれば、将来的に花形になる可能性のある事業のことを指します。そのため、他の事業で得られた資金を積極的に振り分けていく必要があります。
◆負け犬
負け犬は、市場成長率と市場占有率のどちらも低いため、投資の必要もなく、利益も出ない状態です。事業成長が見込めないため、事業を整理し、負け犬にかけていた経営資源を他の事業に分配することを検討する必要があります。
【PPM(プロダクトポートフォリオマネージメント)】
読み方:ぴーぴーえむ(ぷろだくとぽーとふぉりおまねーじめんと)
英語:ppm (Product portfolio Management)
例文
(1)PPMで自社の事業を分析し、経営戦略を練る。
(2)PPMは事業間の関係を把握することができないので、さまざまな視点が必要な場合もある。